講義の様子
昨年に引き続き、9月10日、徳島県立富岡東高等学校羽ノ浦校の専攻科*2年生31人に災害看護についてお話をしました。専攻科とは、高校の看護科3年間終了後、引き続き看護について2年間勉強する過程です。
講義では、写真やビデオを使いながら被災地の様子、AMDAの活動紹介、平時の医療と災害時の医療、日頃の備えなどについて話しました。さらに、報道によって被災地に入る支援のスピードが違うことなど、目の当たりにした実体験をエピソードを交えながら共有しました。
活動中の感染対策紹介
被災地の様子
受講された学生さんの感想を一部ご紹介いたします。
・「災害看護についての講義を受けて、今までは、(AMDAは)地震や台風などの災害時に被災地へ行き、物資支援をしているなど、曖昧なことしか知りませんでした。しかし、様々な事例の写真を見たり、AMDAの活動についてのお話を聞いて、災害看護について今までよりも具体的に知り、学ぶことができました。…私が住んでいる徳島も、数十年以内に南海トラフ大地震が発生すると予測されています。そのため、災害準備である今、備蓄を増やしたり、発災時には自分の安全を確保したうえで、周囲の人を助けられるようになりたいです。」
・「AMDAの活動の中の“開かれた相互扶助”について、助けてくれた人に返すのではなく、助けを待っている人に返す、ということを聞いて、人間関係についても同じことが言えると思いました。援助を受ける側がどのような支援を求めているかに焦点を当て、支援する側がしたいことをするのではないと聞き、これも私たちがする看護と同じことだと思いました。人のために何かをするうえで、その人の求めていることを聞くことの大切さを改めて学びました。」
・「今回、災害支援についての講義を聞かせていただくことができました。実際に被災した地域の写真や動画があり、私が想像しているよりも過酷な現状があることがわかりました。同じ被害を受けている地域でも、報道されている地域とされていない地域によって、支援物資やボランティアの格差があることを初めて知り、全ての避難所が同じ台風を受けているとは限らない現実があることに驚きました。…今後、徳島県でも南海トラフ地震が起こることが予測されているため、災害時に自分がどのような行動をすべきか、自分にできることは何か考えていきたいと思います。」