インド担当:岩尾 智子
ブッダガヤで母子保健事業を行っているAMDAピースクリニックは、ビハール州における都市封鎖の解除後、先月から毎月1度行う食糧支援も再開しました。8月10日には、妊産婦世帯を対象にインドの家庭料理に欠かせないジャガイモ、ダル、ひよこ豆、塩、調理油を配布しました。加えて、政府からの支援を得られない世帯には小麦5?を追加で手渡しました。
食糧を受け取りに来た男性に話を聞くと、「妻は1か月前に帝王切開で男児を出産しました。帝王切開には医薬品や輸血の費用も含め45,000ルピー(約67,000円)かかりました。妊娠中、家庭の経済状況により食べ物もままならない状況で妻が虚弱体質でした。10年以上、観光客に工芸品を販売して生計を立てていましたが、新型コロナウイルス感染症のパンデミックが始まって以来、収入が絶たれ仕事がありません。じっと状況が良くなるのを待つこともできないので、地元の人を対象とした何か新たなビジネスもしたいと思います。しかし、すでに友人に多額のお金を借りているのでそれもできません。このような状況の中、AMDAピースクリニックから支援いただく食糧は毎日の食事を賄えるわけではありませんが足しになります。今日は産後の状態が安定しない妻が来られなかったので代わりに来ました。いつもご支援いただきありがとうございます。」と話しました。
9月も継続して食糧支援を行う予定にしています。