1998年、阪神・淡路大震災後に日本とネパールの多くの支援者の協力により設立されたネパール子ども病院(正式名称:シッダールタ母と子の病院)は、ネパールの首都カトマンズ以外では初めて設立された母子保健に特化した病院です。専門性の高い医療を提供しており、西ネパールの妊産婦や子どもたちにとって欠かせない地域の中核病院となっています。

同病院では毎日約10人の赤ちゃんが誕生しており、その多くが帝王切開による出産です。これは、新生児集中治療室(NICU)や小児集中治療室(PICU)を備えているため、合併症のある妊婦やハイリスク妊娠の患者が周辺地域から搬送され、安全に出産できる体制が整えられているためです。
一方で、これまで母体集中治療室(マタニティーICU)が整備されていなかったため、出産後に母親の容体が悪化した場合には、別の医療機関へ搬送せざるを得ないという課題がありました。現在、病院ではマタニティーICUの新設を進めており、その整備に必要な医療機器として、生体情報モニター3台とシリンジポンプ1台を寄贈しました。 6月中旬には、ネパールを訪問したAMDAグループ代表が病院を訪れ、病院長および看護部長へ医療機器を贈呈しました。


今回寄贈した医療機器は、AMDA兵庫および篠原様(ネパール子ども病院の設立尽くされた故・篠原明医師(小児科医)の御親族)からのご寄付により整備されたものです。これらの機器が、新たに開設されるマタニティーICUで活用され、多くの母親と赤ちゃんの命を守ることにつながることを願っています。