救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

AMDAダマック病院における内視鏡研修の実施について

AMDA ダマック病院は首都カトマンズから約700km離れたネパール東部ダマック市にあります。同病院は、ブータン難民支援のための二次医療施設として1992年に開設された総合病院であり、2024年度の外来患者数は救急外来を含め延べ6万人以上にのぼります。

AMDAは2016年より、ダマック病院における内視鏡技術の向上を目的として、日本およびネパールにおいて研修事業を実施しています。岡山県の国際貢献「ローカル・トゥ・ローカル」技術移転事業の一環として、2016年には同病院で内視鏡を担当するディワス医師が岡山済生会総合病院にて3か月間の研修を受けました。

その後、2018年および2019年には、AMDA理事長の佐藤拓史医師が現地を訪問し、上部消化管内視鏡検査に関する技術指導および病変診断の指導を行いました。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、2021年はオンラインでの研修を実施しました。

ダマック地域では内視鏡の普及が十分ではない中、これまで上部内視鏡を中心とした研修を実施してきました。地域の患者が地元で検査を受けられる体制が整いつつある一方で、下部内視鏡検査(大腸カメラ)の導入・普及が課題となっていました。こうした状況を踏まえ、2019年11月には台湾衛生省より大腸カメラの寄贈を受け、2023年には第3回目となる現地研修として上部および下部内視鏡の指導を実施しました。

また、内視鏡スコープは使用開始から約5年が経過しており、ネパールでは専用洗浄機が整備されていないことから手作業による洗浄が行われており、機器の劣化が課題となっていました。内視鏡検査を受ける患者数の増加も踏まえ、2024年8月に台湾衛生省より新たな内視鏡スコープの寄贈を受けました。

2026年2月23日から27日まで、佐藤拓史理事長がAMDAダマック病院を訪問し、現地医師を対象とした内視鏡研修を実施しました。今回で4回目となる本研修には、同病院の医師6名および近隣病院の医師2名が参加しました。上部・下部内視鏡検査(上部内視鏡19件、下部内視鏡24件)に加え、大腸がんの診断やポリープ切除などの内視鏡治療に関する実技指導も行われました。

本研修では、台湾衛生省より寄贈された大腸カメラおよび新たに寄贈された内視鏡スコープを活用し、検査および技術指導を実施しました。

同病院では、これまで研修を受けたネパール人医師による後進指導が始まっており、日本の技術が現地に根付きつつあります。今後は、現地医師による自立的な診断・治療体制のさらなる強化が期待されます。

■研修参加医師からのコメント
「本研修を通じて、より良い診断および治療を提供する能力を高めることができました。今後も研鑽を重ね、内視鏡技術の向上に努めていきたいと考えています。」

「本研修を通して、消化管内視鏡の手技や適応、臨床的意義について理解を深めることができ、臨床技術の向上に向けた意欲がさらに高まりました。今後も学びを継続し、周囲に良い影響を与えられる医師を目指して努力してまいります。」