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AMDA派遣チームインドネシア・スマトラ島に到着。AMDAインドネシア支部が実施する医療支援活動に合流。
2025年12月8日にインドネシア・スマトラ島に到着したAMDA派遣チームは、12月9日よりAMDAインドネシア支部が実施する医療支援活動に合流しました。
被災地域へ向かう道中、道は開通していたものの、土砂崩れの影響で片側通行となっている箇所も確認されました。活動地では、医療支援、物資支援それぞれチームに分かれて、活動を実施。
物資支援では、有志の現地医学生が実施した募金活動によって集められた寄付を活用して、給水車を手配し、水14トンを被災者の方に提供しました。
加えて、750kgの米や食料品などの支援物資を購入し配布。


医療支援では、外傷や皮膚疾患、糖尿病の患者に加え、精神的ストレスによる胃腸炎症状を訴える方や、子どもの腸炎症状も多く見られ、今回の活動では、のべ約50名の被災者を診療しました。


12月10日アチェ州タミアン地域で医療支援活動実施。

避難生活や家屋の片付け作業中に足を切るなどして傷口が炎症・化膿している方が多く、診察した30人のうちの約3分の1を占めました。
頭痛や発熱、高血圧の方も多く見られたほか、下痢や腹痛を訴える子どもが多く、避難生活によるストレスや栄養不足の影響がみられました。


合同チームが活動した川沿いの集落は、5メートル以上の洪水に襲われたと、地元の方から伺いました。
多くの家やヤシの木は流され、跡形もなくなり、今は泥が堆積しています。さらに、被災地域は広範囲にわたり、水道・電気の復旧が進んでおらず、
地域の基幹病院も被災しており、救急部門以外は機能していません。
気温が30℃を超える被災地では、今も水が引いていない場所が多く、住民は泥水の中で片付け作業を続けています。
住まいを失った被災者は、今も避難用テントでの生活を強いられており、晴れた日には泥が乾燥してほこりが舞い、悪臭が漂うため、多くの人がマスクを着用しています。


活動中、被災者からは水や食糧が不足しているとの訴えがありました。
AMDAは引き続き、被災地のニーズにあった支援活動をインドネシア支部とともに実施していきます。
アチェ州アチェ・タミアン県クアラシンパン地区で医療支援活動実施。
2025年12月11日、AMDAはAMDAインドネシア支部の医師3人、医学生4人とともに、計9人体制で約50人の診療を行いました。
支援活動を行った、アチェ州アチェ・タミアン県の人口は約30万人ですが、避難者数は25万2,600人にのぼり、インドネシア国内で最大規模の被災状況となっています
(12月11日 インドネシア国家防災庁発表)。
この状況を受け、AMDAチームは同県において約5日間の医療支援活動を実施しています。
被災者の中には、外傷や皮膚疾患に加え、洪水後に舞い上がる土ぼこりの影響による気管支トラブルを訴える方も多く見られました。


気温30度を超える日が続くなか、トイレの新設など、現地では少しずつ復興の動きも見られます。
活動地区の基幹病院では、軍隊による清掃作業が始まりました。洪水の影響で手術室などの医療機器が故障し、いまだ使用できない状況が続いていますが、救急外来は対応が再開されました。
しかしながら、住宅再建のめどはいまだ立っておらず、家を失った多くの方々が現在も避難用テントでの生活を余儀なくされています。
