【ウクライナ人道支援活動:ウクライナ西部にある『セントミッシェル小児総合リハビリセンター』からの報告2025年6月~7月】 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

【ウクライナ人道支援活動:ウクライナ西部にある『セントミッシェル小児総合リハビリセンター』からの報告2025年6月~7月】

 AMDAの現地協力医療機関の1つであり、ウクライナ西部トランスカルパチア地方にあるセントミッシェル小児総合リハビリセンターには、ダウン症候群、自閉症、側弯症、そのほか身体的、精神的または知的障がいの子どもたちが集まってきます。ここでは、障がい、または病気を持つ子どもの身体的、精神的な成長を即し、社会参加につながるよう、理学療法、言語聴覚療法、音楽療法など様々なリハビリプログラムを提供しています。ウクライナ人道危機が勃発後は、戦闘地域から避難してきた、リハビリを必要とする子どもたちへの対応もあり、同センターの需要が高まり、2025年度の枠もすでに予約で埋まっています。

 2025年8月初旬に同センターのディレクターと行ったオンライン会議では、ウクライナ東部の戦闘地域ドニプロ出身の17歳になる少年の事例が共有されました。「小児性脳性麻痺と診断されている彼は、歩行ができず、手足もほとんど動かない状態でした。昨年と今年、それぞれ1か月間、ここのセンターに滞在しリハビリプログラムを受けた彼は、特に馬が大好きで、厩舎の近くで、見せたいサプライズがある、と誘い出されました。そこに行ってみると、彼が手でハートのジェスチャーを作って見せてくれたのです。その動作すら困難であるにも関わらず、ジェスチャーを見せてくれたことに、私はとても感動し、思わず写真を撮りました。」とディレクターが嬉しそうに話してくれました。

 リハビリプログラムの実施に加えて、同センターは、ウクライナの戦闘地域からの避難者に対する支援を行う地元団体と協力して、物価高が続く中、経済的に厳しい生活を送る避難者と年金受給者を対象に食糧の配布を行いました。また、戦線に近い地域から避難してきた、19人の子どもと夫婦にも同様に食糧支援を行いました。食糧を提供することで、生活の足しになるだけでなく、適切な栄養摂取を促し、健康維持にもつながりました。また、がん患者1人に対して必要な医薬品と医療機器の購入を支援しました。AMDAからの支援は、前述の活動に活用されたほか、同センターの清掃用具の購入、光熱費、支援活動時に使用する車両のガソリン代などに充てられました。

 AMDAはこれからも、同センターを通じて、ウクライナで困難な生活を送る方への支援を継続します。