白内障手術プロジェクト2013(AMDA-台湾IHA合同ミッション)
2013年7月28日から31日の日程で、AMDAと台湾IHAの合同ミッションとして「無料白内障手術プロジェクト」が実施されました。合同ミッションとしての本事業は、2011年8月にスリランカ北部のジャフナで行われたものに続き2回目で、今回は北東沿岸に位置するムラティブで行われました。
ムラティヴは2009年まで続いた内戦で甚大な被害を受けた地域で、約10万人の人口のほとんどは、漁業と農業で生計を立てています。スリランカには、白内障治療を必要とする高齢者の方が多くいますが、そのほとんどは、手術を受ける環境が整備されていない農村部に住んでいます。
眼科外科医、看護師、コーディネーターで構成された台湾IHAの医療チームと地元のベテラン外科医3人は、およそ30人にものぼるスリランカのサポートスタッフに支えられ、3日間で約190件の手術を実施しました。
超音波水晶乳化吸入機しか使用できない状況下で、合同チームは手術を遂行しただけでなく、典型的な嚢外白内障摘出術(ECCE)が適用となる多くの白内障患者の症例にも対応しました。
実際の白内障手術は2013年7月28日から31日までムラティヴ総合病院において実施されましたが、検診等を含む準備は7月14日から始まりました。
AMDAからはコーディネーターを派遣し本事業の実現に向けた調整業務及び資金的支援などを行いました。
多くの地元関係団体、関係者の協力により成功裏に終了することができた本プロジェクトは、地元の人々と地方政府関係者からも高い評価を受けています。
現在、病院と地方政府関係者は、今回プロジェクトを行ったムラティヴ病院の眼科部門に不足している機材の寄付を呼びかけています。
【スリランカ 協力機関】
ムラティヴ総合病院
ジャフナ付属病院
トリンコマリー病院
ヌワラ・エリヤ病院、
スリランカ保健省ヴィジョン2020事務局
保健サービスのムラティヴ地方理事(RDHS)
スリランカ軍
ブラフマクマリ・ヨガ・センター
AMDAスリランカの支援
その他スリランカ・地方NPO団体および各団体スタッフ