2014年 トルコ合同歯科プログラム実施報告(台湾IHA、AMDA合同医療支援事業) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

2014年 トルコ合同歯科プログラム実施報告(台湾IHA、AMDA合同医療支援事業)

2014年11月、AMDAでは台湾NGOである台湾IHA(アイハ)と合同でトルコ東部の都市ハッカリ(Hakkari)で歯科医療プログラムを実施した。







AMDAは、2011年10月に発生したトルコ東部地震の支援活動後の復興支援として、ハッカリを訪れており、その際から学生の交流など支援活動を続けている。
ハッカリは都市から離れており、ハッカリはトルコの南東にあるイランとイラクの国境近くに位置している。報道などもなかなか入らないことから最低限の生活をしている人たちが多く住んでいる。住民の多くが羊やヤギの牧場をしており、肉と糖分の多い乳製品が主で、野菜をとらない生活をしている。
またこれまでの支援活動を通じて、この地域における人々の歯の健康状態に問題があったことから、スリランカにおける白内障合同医療支援事業などで協力関係にある台湾IHAと合同で、歯科医療プログラムを行うことを決定した。
当初、本事業は9月に実施を予定していたが、中東の不安定な情勢によるイスラエルからの避難民などの影響によって11月の実施を余儀なくされた。
2014年11月13日から15日までの3日間で「入れ歯の提供」と、「歯科衛生教育」を実施。
入れ歯の提供は、現地歯科医とそのスタッフによって行われ、歯科衛生教育も現地の歯科技師協力の元、現地の小学校で行われた。












入れ歯の提供をするにあたり、購入することができない9人が、地域の中から選ばれ、3日間にわたって、相談、歯削り、測量、かたどり、という過程を経て入れ歯を作成した。
入れ歯を作成した9人は、「このような治療費を払うことはできない、再度食べ物を噛み締め、味わうことができるのは嬉しい」などと、感謝の言葉を述べた。
また歯科衛生教育については、11月14日、ハッカリから車で40分の場所に位置するドゥランカヤ(Durankaya)村にある小学校で実施された。この小学校には5歳から11歳の子供93人が通っている。この小学校でこのようなプログラムがされるのは初めてで、子供たちの衛生教育のために訪れた合同医療チームにとても感謝していた。

地元の歯科技師は、菅波奨学金を受けた看護学生と一緒に歯科衛生教育を行い、活動の最後には、一人ひとり対して歯ブラシと歯磨き粉のセットが配られた。