2015年11月20日、インド、ビハール州ブッダガヤにあるAMDAピースクリニックにおいて開院7周年記念式典が行われました。
ブッダガヤは、周知のとおり仏教の聖地として各国の仏教寺院が立ち並び、タイ、スリランカ、台湾などから多くの参拝者が訪れています。しかしながらインドでは最貧州といわれています。2009年にこの地に開院した当初は、アユルベーダを中心とした診療を行っていましたが、自宅出産の多いこの地域の現状を憂慮し、2014年10月からは母子保健に特化した活動を行っています。看護師1名、ローカルアシスタント1名、事務局スタッフ1名を中心に、地域の妊産婦の自宅を毎日、訪問し、無料で食事や保健指導をしています。加えて、第2、第4日曜日には、地元で出産を数多く手掛けた産婦人科医による妊婦健診を一回20ルピー(40円程度)で行っています。これまで72名の母親がこのクリニックに登録し、現在も50名の母親がこのクリニックを利用しています。中には2回目のお産の人もいます。また、来年1月からは、月に一回の歯科検診も予定しています。
記念式典は、岡山市の妙楽寺北山考治ご住職、太生山一心寺中島妙江ご住職、安森 泰譱上人、安森泰馨上人、片山妙晏上人を中心に、クリニックに隣接する太生山一心寺インド分院で行われました。AMDAからは菅波代表、AMDAインドのアユルベーダ―医師ミナクシ先生、AMDA本部職員が一心寺ご信徒の皆さまや地元関係者とともに参加しました。北山ご住職は、ご挨拶の中で、「愍(みん)衆生(しゅじょう)故(こ)、生(しょう)此(し)人間(にんげん)」、民衆を愍(あわれ)むが故に此の人間に生まれたりというご自身が一番好きなお経の中の言葉として紹介されました。
これからもAMDAは、地元の方々とともにブッダガヤの新しい命に懸命に向き合っていきたいと思います。