AMDA速報15 令和元年台風19号被災者緊急支援活動 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

AMDA速報15 令和元年台風19号被災者緊急支援活動

▶1.長野県チームからの活動の報告  活動場所:賛育会(長野県長野市)
▶2.宮城県チームからの活動の報告  活動場所:丸森まちづくりセンター避難所、館矢間小学校避難所(宮城県伊具郡丸森町)

1. 長野県チームからの活動の報告  活動場所:賛育会(長野県長野市)

台風19号により甚大な被害を受けた長野市豊野地域にて、AMDAは10月13日より緊急支援活動を行ってきた。10月20日までは同市避難所にて医師による健康相談等の被災者支援活動を実施。同月21日から実施した「社会福祉法人賛育会豊野事業所 賛育会クリニック」の保険診療による本格的な診療再開には、AMDAが協力協定を締結している諏訪中央病院(長野県茅野市)より職員の派遣及び鎌田名誉院長が賛育会クリニック訪問くださった他、昨年被災しAMDAが支援を行ったまび記念病院(岡山県倉敷市)の村松院長、そして同病院の復興支援に関わった高杉こどもクリニック(吉備医師会)高杉院長からも、賛育会クリニックに電話でアドバイスをいただいた。

賛育会クリニックは、被災していない同建物2階部分を利用して、「賛育会クリニック仮診療室」を11月5日に開始、診察開始を心待ちにしていた通院患者に対し、問診・処方などを開始した。内科受診をした70代女性からは、「この病院にしかかかったことがない。同じ病院でみてもらうと安心する。」という声があった。11月5〜8日の3日間で受け入れた患者数は計79人で、その内の多くの方が被災されており、自宅2階や避難所にて現在も生活をされている方もいる。持病の高血圧や、寒くなってきた影響で風邪の症状を訴える方などが診察に来られた。
仮診療室運営に関して、当初はAMDA看護師も運営補助、そして患者の誘導などマンパワー面での支援も行っていたが、同クリニック職員とAMDAが課題の絞り出しや改善のための話し合いを繰り返し、クリニック内の他部署間連携、診察業務の流れが確立していくなど、クリニック職員のみでの仮診療室運営が可能になるよう調整を進めた。

11月8日には、医療機関等が被災している豊野地域での地域医療復興について協議するため、長野市保健所が呼びかけ、長野市医師会、地元の上水内医師会、そして近隣医療機関、薬局など関係団体による会議を賛育会クリニック施設内にて実施。被災して診察ができない状況となっている近隣整形外科の医師は、賛育会クリニック仮診療室で週2コマ、同整形外科の通院患者を受け入れ引き続き診察していく。近隣の調剤薬局も、薬の配達を含めて積極的な協力をしていくことを賛育会クリニック並びに近隣医療機関の先生らに共有、被災していない近隣医療機関も、賛育会クリニックで現在実施できないレントゲンなどの検査を受け入れていくこととなった。また長野市医師会や上水内医師会も、被災医療機関の診察再開に対し協力していきたいとの意向を述べた。

賛育会クリニック職員のみでの仮診療室運営が可能になったこと、地元関係団体も地域医療の再開に向けて協力していく方針となったことにより、AMDAはすべての業務を賛育会クリニック職員に引き継ぎ、11月8日をもって活動を終了した。
また同月17日には、まび記念病院の村松院長が長野市を訪れ、同クリニックに訪問し直接助言をいただく予定。







■11月7日~11月8日AMDA派遣者 *敬称略 派遣順
橋本 千明(はしもと ちあき)調整員・看護師 / AMDA職員 / 39歳 / 岡山市在住
菅原 久美子(すがはら くみこ)調整員・看護師 / AMDA緊急救援ネットワーク登録メンバー / 40歳 / 長野県松本市在
長谷 貴子(はせ たかこ)調整員・看護師 / AMDA緊急救援ネットワーク登録メンバー / 58歳 / 岡山県赤磐市在住

2.宮城県チームからの活動の報告  活動場所:丸森まちづくりセンター避難所、館矢間小学校避難所(宮城県伊具郡丸森町)

AMDAは宮城県丸森町の避難所の一つ丸森小学校で10月16日より活動を行い、10月31日には活動を終了したが、丸森町は晩秋を迎え寒さが厳しくなっており、活動中にグンゼ株式会社様より寄贈いただいた吸湿発熱肌着及び靴下を丸森小学校避難所へは配布させていただいていたものの、丸森町の別の避難所でも防寒対策は必要とのことで、活動終了以前から他の避難所への防寒対策衣類のニーズ調査を行っていた。
その結果により、グンゼ株式会社様より寄贈いただいた吸湿発熱肌着及び靴下を7日に館矢間小学校避難所、8日に丸森まちづくりセンター避難所へ配布した。
配布した避難所では、行列ができ、「子供のころに着たグンゼを思い出し、懐かしい気持ちになった。」「温かそう。夜着て寝ます。」との声をいただいた。








■11月2日~11月8日AMDA派遣者 *敬称略 派遣順
林 実里(はやし みさと)調整員 / 復興支援センターMIRAI / 24歳 / 宮城県伊具郡丸森町在住

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