特定非営利活動法人 TICO代表理事 吉田 修 医師
活動地ザホニー(Zahony)の駅舎で
避難者を診察するTICO吉田医師
現場では、ハンガリーの人々が寛大に無条件で避難民を受け入れており、開戦からわずか二週間で官民一体となって体制を整えていた。簡素な行政手続き、輸送、食事、宿泊、支援物資、医療も無料で提供されている。その後、続々とヨーロッパ各地から様々なNGOも支援に訪れた。EUの壮大な理想を感じた。
ハンガリーの医師たちと第三次世界大戦の可能性について議論した。ちょっとしたきっかけでNATOとの戦争に拡大する可能性がある。また、ロシアが生物化学兵器、戦術核兵器に手を出す可能性も指摘されている。この馬鹿げた戦争は20年以上権力を掌握した独裁者プーチンが始めた。ロシアにも個人の自由、言論の自由が保障された憲法がある。しかし言論は統制され情報は歪められナショナリズムが煽られ、戦争に突き進んだ。独裁の気配を察知し早期に目を摘む、質の高い民主主義が肝要である。戦争に勝者はいない」