食糧支援を受け取る妊婦
AMDAが活動しているインド東部ビハール州ブッダガヤは、9月7日に都市封鎖(ロックダウン)も解除され、少しずつ日常を取り戻しつつあります。現地スタッフによると、外出の規制も解除され店も開いており、NGOや寺院では活動を再開しています。一方で、学校はまだ休校していて、観光客は戻ってきておらず、経済活動の本格的な再開にはたどり着けていません。
こういった状況から、ブッダガヤにあるAMDAピースクリニックでは、クリニックに登録する妊産婦を対象に9月・10月も緊急食糧支援を継続しています。食糧支援を始めた6月には、栄養のバランスを考え緑黄色野菜も配布していました。しかし、徐々に野菜の値段が上がり始め、今では5倍に高騰していることもあり、現地スタッフが頭を悩ませた結果、冷蔵庫がなくても長期保存ができるジャガイモや豆を中心に食糧支援を行っています。隔週ごと配布内容を変えており、1週目は長期保存の効く野菜と調味料、2週目は、長期保存の効く野菜のみを配布。加えて、政府の支援を受けていない世帯には、主食である小麦や米を毎週交互に配布しています。
配布する野菜などの準備は、全て3人の現地スタッフのみで行っており、物資の買い出し、食糧を配布する妊産婦リストの確認、物資の仕分けなど、前日から準備します。当日は、スタッフ・受け取る側双方が口と鼻を覆うマスク・スカーフなどを着用し、人と人との距離を取り、感染症対策にも気を配りながら支援活動を実施しています。最近は、食糧物資支援を評価いただいていることもあり、AMDAピースクリニックの登録患者数も増えています。