新型コロナウイルス感染症の影響に対する支援活動~AMDAピースクリニックでの緊急食糧支援4~ – AMDA(アムダ)
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国連経済社会理事会総合協議資格NGO

新型コロナウイルス感染症の影響に対する支援活動~AMDAピースクリニックでの緊急食糧支援4~

食糧を受け取る妊婦

AMDAピースクリニック(APC)があるインド・ビハール州でも新型コロナウイルス感染が拡大しています。インドでは新型コロナウイルス累計感染者数が190万人を超え、4万人弱の方が亡くなっています。ビハール州の累計感染者数は61,788人、内21,093人が現在の感染者数です(現地関係者による8月5日時点。死者数は347人)。

すでに新型コロナウイルス患者が増加傾向にあった同州は7月16日から2度目の都市封鎖を開始。当初は7月31日までの予定であったものの、8月1日以降は一部緩和された状態で都市封鎖が継続されています。医療機関や日々の生活に必要不可欠な食糧などを販売する店、建設業や農業の従事者は今回の都市封鎖の対象から外れましたが、都市封鎖が一部緩和された今でも多くの人が職場に戻れていません。それに伴い、人々の生活も苦しい状況が続いています。
 







AMDAは2回目の都市封鎖開始前の6月17日より1週間に一度、APCに登録している妊産婦家庭と元APCスタッフのベーダ氏が運営する「お年寄りの家」を対象に食糧支援を行っています。当初は、2カ月の予定で行ってきましたが、上記の深刻な状況を受け支援の延長を決めました。患者登録も増え続け、当初43人だったのが現在では58人になりました。以下の表は、6月30日から8月5日までに行った食糧支援内容です。
 

日にち支援世帯数支援内容(1世帯当たり)
6/3048世帯と
お年寄りの家
ニガウリ1kg、ほうれん草500g、豆1.5kg、ジャガイモ1kg、唐辛子100g、料理油500ml、塩500g、小麦4kg(小麦は政府支援を受けていない人のみ)
7/748世帯と
お年寄りの家
カボチャ1個、豆1kg、大豆200g、ジャガイモ1kg、唐辛子100g、米4kg(米は政府支援を受けていない人のみ)
7/1452世帯と
お年寄りの家
ニガウリ1kg、大豆200g、豆1.5kg、ジャガイモ1kg、唐辛子100g、調理油500ml、塩500g、小麦4kg(小麦は政府支援を受けていない人のみ)
7/2252世帯と
お年寄りの家
穀物500g、豆1kg、ジャガイモ1kg、米4kg(米は政府支援を受けていない人のみ)
7/2858世帯と
お年寄りの家
穀物500g、豆1.5kg、ジャガイモ1kg、料理油500ml、塩500g、小麦4kg(小麦は政府支援を受けていない人のみ)
8/558世帯と
お年寄りの家
ひよこ豆500g、豆1kg、ジャガイモ1kg、米4kg(米は政府支援を受けていない人のみ)


【食糧支援を受け取った「お年寄りの家」運営者ベーダ氏より】

「お年寄りの家」の食糧を受け取るヴェーダ氏

このような大変な時に、私が運営する「お年寄りの家」やAMDAの活動地に住む妊産婦への食糧支援に、感謝申し上げます。

新型コロナウイルス感染症により、多くの人は職がない状態です。食糧や日々の生活に必要なものを買うのも、厳しい状況があります。

この状況下で食糧を購入できない妊産婦は、どうやったら日々の食事に欠かせない豆(Dal)を購入できるでしょうか?その部分をAMDAが支援しているのです。

貧困による飢餓により亡くなっている人もいます。AMDAの支援に「お年寄りの家」に住む方々もとても喜んでいます。ありがとうございます。