新型コロナウイルス感染症の影響に対する支援活動~AMDAフィリピン支部の活動4: オンライン無料医療相談まとめ~ – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

新型コロナウイルス感染症の影響に対する支援活動~AMDAフィリピン支部の活動4: オンライン無料医療相談まとめ~

オンライン無料医療相談の様子

フィリピンでは、ルソン地域およびセブ地域を中心に「コミュニティ強化隔離措置(Enhanced Community Quarantine)」により、不必要な外出が禁止されていました。緩和傾向にあるものの、現在も隔離措置は継続中です。これにより、いつもは大渋滞に悩まされるマニラも静まり返っています。日常生活に必要不可欠な商店、医療機関以外は閉まっており、公共交通機関も止まっています。自家用車がない人は医療機関へのアクセスも限られ、かかりつけの個人クリニックなどは閉鎖しているところもあります。

このような中、AMDAフィリピン支部はオンラインの健康相談を受け付けることで病院に患者が殺到するのを防ぐと同時に、医療面で不安を抱える人が取り残されることのないよう、3月23日から4月17日までオンライン無料医療相談を行いました。まず、医療相談の前日、フィリピン支部のコーディネーターがオンライン登録した相談者から病歴や症状など相談に必要な情報を事前に聞き取ります。その翌日、聞き取り内容に応じて医師、看護師、薬剤師、ソーシャルワーカー、心理カウンセラーなどが対応することで、より正確な診断・アドバイスができるよう努めました。加えて、必要に応じて医師によるe-処方箋の発行や薬剤師によるフォローアップなども実施。今回の相談件数はのべ973件となりました。











今回の健康相談にご対応いただいたのは、Global Health Pharmacy Network、ブロークンシャー大学薬学部、パーペチュアルヘルプ大学ジョネルタ財団医学部AMSA(アジア医学生連絡協議会)の学生、教職員ボランティアに加え、医師、薬剤師をはじめとした医療者、計105人にご参加いただきました。








なお、4月7日より、フィリピン保健省による24時間対応の電話無料医療相談窓口が設置されたため、AMDAフィリピン支部は4月17日でオンライン無料医療相談を終了しました。

オンラインで医療相談をした患者からの声:

・ 「先生、お忙しいところすみません。ただ、お礼が伝えたく連絡しました。相談に乗っていただきありがとうございました。本当に助かりました。」


・ 「心のあるプロフェッショナルな医師が集まっています。このオンライン医療相談は無料でしたが、とても配慮ある対応でした。このような医師や活動を支える人達は私達のヒーローです。」


・ 「このオンライン無料医療相談はボランティアの医療従事者による素晴らしい活動だと思います。新型コロナウイルス感染症により定期的な受診ができない中、診察が必要な人にとって役立つサービスです。


・ 私の場合、祖母の健康状態を気にしていましたが、心配が解消されました。登録手続きや医師の予約に1日かかるものの、緊急を要する相談でない限り有用です。的確な処方箋を出すために症状に対するスクリーニングも徹底していました。関わっている医師、スタッフともにとても友好的で精通していました。とても感謝しています。」