AMDA速報28 西日本豪雨災害被災者緊急支援活動 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

AMDA速報28 西日本豪雨災害被災者緊急支援活動

8月3日、発災から4回目の金曜日が訪れた。被災者の方も、支援活動にあたっているボランティアの方や、自治体職員など支援を行う側も一様に疲れも出やすくなる時期である。十分に注意しながら、被災地での健康支援対策を行っていきたい。本日も引き続きAMDAは、サンワーク総社(総社市)、真備公民館薗分館(倉敷市真備町)、岡田小学校(倉敷市真備町)の3カ所の避難所で支援活動を実施した。

なお、AMDAの緊急支援活動に際しては、派遣者のほか、多くのボランティアの方にも支えられており、昨日まで2日間に渡ってAMDA南海トラフ災害対応プラットフォーム*協力自治体である徳島県阿南市より4名の職員を派遣していただいた。学校関係では、昨日に引き続き協力協定を結んでいる県立大学から1人、活動に参加いただいていた。

*当プラットフォームは、AMDA、岡山県、香川県、高知県、徳島県の協力自治体、協力医療機関と企業などにご参加いただいて、南海トラフ災害が発災した際、協力して被災地支援を行っていく体制のこと。


8月2日の活動レポート


倉敷市立岡田小学校避難所 AMDA災害鍼灸チームからのレポート








2日、現在338人が避難する岡田小学校避難所(2日倉敷市発表)のケアルームで19人の方に鍼灸治療を実施。初診2人、再診17人、30代~50代が半数を占める。主訴としては、体の痛み、不眠、全身の倦怠感、疲労などが多い。8月に入り、この猛暑と長期的な緊張が続く避難生活が要因となっていると考えられる。中には、体の痛みで鍼灸治療に来られ、問診を進める中で頻尿があることが判明した患者が治療後、「治療してもらった夜には、朝5時までぐっすり眠れた」と喜んで報告してくださった。このように、体の痛みだけではなく、症状により鍼灸が効果的な症例もある。鍼灸治療の効果を伝え、多くの方に利用していただきたいと考えている。また、今回のAMDA災害鍼灸チームの活動で初めて鍼治療を受けた方も多いが、すぐに効果を実感して、治療終了後に次の予約を取って帰ってくださる方が多い。

その他にも6人に対してマッサージを行った。加えて、足浴を9人に提供し、そのうち5人を玉野総合医療専門学校の看護学生2人がAMDAスタッフとともに担当。「被災地に住みながら、被災地外で仕事をしていると、被災地内外のギャップや職場の不理解などが大きなストレスとなっている」「友人に誘われて出かけても、戻ってくると被災した町の光景が広がっており悲しくなってしまう」などの気持ちを話してくださった。そのほかにも普段、明るく振舞ったり、お話される方も多いが、無理に明るくしようとしているのではないかと心配に感じることが多い。「ケアルーム」で過ごす時間が、素直な気持ちを吐露したり、自分の心に素直に向き合える場となればと思う。
 

勤労者総合福祉センター・サンワーク総社 保健師による健康支援と災害鍼灸チームの活動








2日、AMDAはサンワーク総社に保健師1人と調整員1人を派遣し、自治体の保健師らと連携して、避難者の医療・健康支援活動にあたった。この避難所は19世帯39人が生活している(2日時点総社市発表)。リハビリ体操に参加した避難者は、先週よりも表情が明るく、時間になるとAMDA調整員に避難者の方から声をかけられることもあった。また、午前中にはAMDA災害鍼灸チームの鍼灸師1人が4人の治療にあたった。再診は3名。患者の中には鍼灸治療の効果を実感し、感動していると話す方もいた。AMDAは引き続き、午前中の鍼灸治療に加えて、看護師または保健師による健康相談、体操への参加呼びかけなどを行っていく。
 

看護師による見守り対応 真備公民館薗分館(倉敷市真備町)



AMDAは、真備公民館薗分館に看護師1人を継続的に派遣している。薗分館に施設から避難されている高齢者9人と日中のみ来られる高齢者、合わせて約20人を対象とした健康支援活動。8月2日はAMDA看護師が夜の就寝準備やトイレ介助を施設職員の方々と連携して行った。来週も継続してAMDA看護師を派遣していく。


派遣者一覧

■協力機関等からの派遣者(8月2日 総社市) *職種別五十音順



・原田 真理子(はらだ まりこ)保健師/AMDA南海トラフ災害対応プラットフォーム協力自治体・阿南市職員/25歳

・石堂 智行(いしどう ともゆき)調整員/AMDA ERネットワーク登録メンバー/48歳

 

■協力機関等からの派遣者(8月2日 倉敷市真備町) *職種別五十音順



・早瀬 麻子(はやせ まこ)看護師・調整員/AMDA兵庫/47歳(但し、午前中は総社)

・柳田 麻衣菜(やなだ まいな)保健師/AMDA南海トラフ災害対応プラットフォーム協力自治体・阿南市職員/25歳

・山河 城春(やまかわ しろはる)看護師/AMDA緊急救援ネットワーク登録メンバー/43歳

・北村 圭司(きたむら けいじ)鍼灸師/朝日医療大学校鍼灸学科/32歳

・林 篤志(はやし あつし)鍼灸師/ AMDA緊急救援ネットワーク登録メンバー/27歳

・松村 幸子(まつむら ゆきこ)鍼灸師/ AMDA熊本鍼灸チーム/55歳(但し、午前中は総社)

・山崎 克枝(やまさき かつえ)あんまマッサージ指圧師/48歳

・七條 隆能(しちじょう たかよし)調整員/ AMDA南海トラフ災害対応プラットフォーム協力自治体・阿南市職員/47歳

・西野 高史(にしの たかふみ)調整員/ AMDA南海トラフ災害対応プラットフォーム協力自治体・阿南市職員/29歳

・松永 健太郎(まつなが けんたろう)調整員/AMDA緊急救援ネットワーク登録メンバー/32歳

その他調整員1名

 

■本部からの派遣者(8月2日、派遣順)



・難波 妙(なんば たえ)調整員/AMDA本部職員/総社市在住/55歳

・橋本 千明(はしもと ちあき)看護師/AMDA本部職員/岡山市在住/38歳

・神倉 裕太郎(かみくら ゆうたろう)調整員/AMDA本部職員/岡山市在住/26歳

・岩尾 智子(いわお ともこ)看護師(米国資格)・調整員/AMDA本部職員/岡山市在住/34歳

・大西 彰(おおにし あきら)調整員/AMDA本部職員/岡山市在住/50歳

・クリス バーフット 調整員/ AMDA本部職員/岡山市在住/26歳

・アルチャナ シュレスタ ジョシ 調整員/AMDA本部職員/倉敷市在住/42歳



 

【皆様からの募金を受け付けております】



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※PAYPAL・クレジットカードでの募金も受け付けています。

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なお、ご寄付指定いただいた緊急救援活動の寄付総額が、その活動の支出経費を超えた場合には、他の緊急救援活動に充当させていただくことがあります。ご了承をお願いいたします。

 

【お問い合わせ】AMDAボランティアセンター

〒700-0013 岡山市北区伊福町3-31-1 TEL:086-252-7700

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