AMDA速報22 西日本豪雨災害被災者緊急支援活動 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

AMDA速報22 西日本豪雨災害被災者緊急支援活動

7月28日、週末にかけて上陸が予想されている台風12号。西日本には明日29日、未明から強風や、豪雨などによる土砂災害、浸水被害、河川の増水などが懸念されている。AMDAは本日も、岡田小学校(倉敷市真備町)、サンワーク総社(総社市)、真備公民館薗分館(倉敷市真備町)の3カ所で被災者の方の医療・健康支援のほか、まび記念病院診療車への医療スタッフの派遣および診療車から仮診療所となるプレハブへの移行準備なども行っている。さらにこれらの支援活動と並行をしながら明日に向けての体制を整えている。

なお、活動に際してはAMDA南海トラフ災害対応プラットフォーム*協力自治体である高知県黒潮町、協力医療機関である瀬戸健診クリニック(香川県丸亀市)及びさくら診療所(徳島県吉野川市)などからもスタッフの派遣協力をいただいている。また、24日から継続的に岡山県立大学からボランティア2人もAMDAの活動に参加した。

*当プラットフォームは、AMDA、岡山県、香川県、高知県、徳島県の協力自治体、協力医療機関と企業などにご参加いただいて、南海トラフ災害が発災した際、協力して被災地支援を行っていく体制のこと。


7月27日の活動レポート


倉敷市立岡田小学校避難所 AMDA災害鍼灸チームからのレポート

27日は再診10人、初診6人、計16人に鍼灸治療を行った。主訴としては腰、肩、首の痛みが大部分を占めている。主訴としては現れないものの、ほぼ全員に疲労の蓄積が色濃く見られた。長引く避難所生活、上陸が予想されている台風の影響、今後の生活への不安感など、様々な要因によるストレスから、眠れない夜がある方が複数いた。このような状況で、気力をなくしている方もおられる。今後も対処をしないままで行くとストレスや、疲労感が蓄積されることが懸念される。肉体的なケアだけでなく、精神的なケアの為にも、鍼灸治療を利用してもらいたいと感じている。今後は、痛みだけでなく、全身の疲労感や不眠、精神的なケアとしても鍼灸治療が有効であることを、お伝えして多くの方に利用していただけるよう努めていきたい。


倉敷市立岡田小学校避難所 岡山県立大学 学生ボランティアからのレポート

27日、AMDAの活動に参加した大学生ボランティア2人は足浴を担当。他のスタッフらとともに8人を対応した。足を揉みほぐすと同時に、会話を通じて被災者の感情を受け止めようと心がけた。台風12号の接近に不安が募る中、インターネットが使えなかったり、避難所に設置されたテレビまで足腰が悪く自由に歩いて行けないというような情報弱者の方々が、台風情報を得るすべがなく、さらに不安を募らせていることが分かった。他にも、自分のイビキが他の人に迷惑になるのではと、安心して眠れない方、運動不足で浮腫が見られ、運動したいけど足が痛くてできないとおっしゃられる方、自宅が被災された方でも地域によって支援してくださるボランティアの人数に差があって悩んでおられる方など様々であったが、足浴をしながらのコミュニケーションで、それぞれ笑顔で帰られる姿が印象的だった。他にも鍼治療が怖いとおっしゃられる方への声掛けや説明で、不安を和らげることができ、鍼灸治療を受けられることに繋がった。

 

勤労者総合福祉センター・サンワーク総社 保健師による健康支援と災害鍼灸チームの活動

現在18世帯38人が生活している(27日時点総社市発表)サンワーク総社の避難所で、27日も保健師1人と調整員1人が、自治体の保健師らと連携して、避難者の医療・健康支援活動にあたった。高齢の避難者の入れ歯修正のための歯科医院への付き添いや、不整脈の方が病院を受診されるためのサポートなどに対応し、のべ7人の健康状態の確認や介助、健康相談などを行った。さらに、体操などの活動への参加を呼びかけ、衛生教育など避難所の衛生状態、避難者の方々の健康状態を保つための活動を継続している。そのほかにも午前中にはAMDA災害鍼灸チームが訪問し、予約のあった2人の鍼灸治療を行った。治療の結果注意が必要と判断した患者の情報などは、保健師と連携を行いながら包括的な健康支援が行えるよう対応した。

 

看護師による見守り対応 真備公民館薗分館(倉敷市真備町)

AMDAは看護師1人を真備公民館薗分館に派遣し、近隣の施設からの高齢の避難者9人の見守りを施設職員と一緒に行っている。26日はバイタルチェックを行い、午前中は入浴介助を行った。27日は、朝の散歩に続いて、レクリエーションの時間として避難者と一緒に紙飛行機を作った。日によっては、見守り、トイレ介助に加えて、夕食準備もしている。AMDAは看護師1人を8月も継続的に派遣していく予定である。


派遣者一覧

■協力機関等からの派遣者(7月27日 総社市) *職種別五十音順

・柿内 靖(かきうち せい)保健師/AMDA南海トラフ災害対応プラットフォーム協力自治体・黒潮町職員/43歳

・西村 輝(にしむら あきら)調整員/AMDA ERネットワーク登録メンバー/56歳

・山崎 真理(やまさき まり)調整員/地元ボランティア/56歳

他、調整員1名派遣

■協力機関等からの派遣者(7月27日 倉敷市真備町) *職種別五十音順

・森野 佐奈美(もりの さなみ)看護師/地元ボランティア/46歳

・山河 城春(やまかわ しろはる)看護師/AMDA ERネットワーク登録メンバー/43歳

・後藤 英二郎(ごとう えいじろう)鍼灸師/新町goto鍼灸院・AMDA熊本鍼灸チーム/45歳

・小林 大祐(こばやし だいすけ)鍼灸師/ AMDA ERネットワーク登録メンバー/33歳

・林 篤志(はやし あつし)鍼灸師/岡山県鍼灸師会/27歳

・藤井 竜一(ふじい りゅういち)鍼灸師/朝日医療大学校鍼灸学科/53歳

・篠原 隆史(しのはら たかし)調整員/AMDA南海トラフ災害対応プラットフォーム協力医療機関・さくら診療所/64歳

・松永 健太郎(まつなが けんたろう)調整員/AMDA緊急救援ネットワーク登録メンバー/32歳

■本部からの派遣者(派遣順)

・難波 妙(なんば たえ)調整員/AMDA本部職員/総社市在住/55歳

・橋本 千明(はしもと ちあき)看護師/AMDA本部職員/岡山市在住/38歳

・神倉 裕太郎(かみくら ゆうたろう)調整員/AMDA本部職員/岡山市在住/26歳

・クリス バーフット 調整員/ AMDA本部職員/岡山市在住/26歳

【皆様からの募金を受け付けております】

■郵便振替■

口座番号:01250-2-40709 口座名:特定非営利活動法人アムダ

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※PAYPAL・クレジットカードでの募金も受け付けています。

詳細はホームページをご覧ください。



なお、ご寄付指定いただいた緊急救援活動の寄付総額が、その活動の支出経費を超えた場合には、他の緊急救援活動に充当させていただくことがあります。ご了承をお願いいたします。

 

【お問い合わせ】AMDAボランティアセンター

〒700-0013 岡山市北区伊福町3-31-1 TEL:086-252-7700

FAX:086-252-7717

E-mail: member@amda.or.jp

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