AMDA速報21 西日本豪雨災害被災者緊急支援活動 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

AMDA速報21 西日本豪雨災害被災者緊急支援活動

7月27日、豪雨被害発生から3度目の金曜日を迎えた。AMDAは、岡田小学校(倉敷市真備町)、サンワーク総社(総社市)、真備公民館薗分館(倉敷市真備町)の3カ所で被災者の方の医療・健康支援を実施している。そのほかにもまび記念病院診療車への医療スタッフの派遣を行っている。週末には大型の台風上陸も予報されており、状況によっては一時避難者の方も増えることが予想されているので、AMDAは状況に合わせて対応できるよう準備を進めている。今後もAMDAは被災者の状況を注視しながら健康支援活動を継続していく。


なお、活動に際してはAMDA南海トラフ災害対応プラットフォーム*協力自治体である高知県黒潮町、協力医療機関である瀬戸健診クリニック(香川県丸亀市)及びさくら診療所(徳島県吉野川市)などからもスタッフの派遣協力をいただいている。また、24日から毎日、岡山県立大学からボランティア2人もAMDAの活動に参加している。


黒潮町から参加した保健師は、「緊急支援活動に参加したことは、大変貴重な経験だった。南海トラフ災害で助けられる側になると思っていたが、今回の災害では助ける側になった。また、緊急救援の調整業務に関する講習があればぜひ、参加したい。」と話した。また、岡山県立大学学生は「避難所で暮らす避難者から生の声を聞くことができた。ある高齢者は自宅では2階にあがらないが、今の避難所では2階で生活している、というような話も聞いた。避難所で暮らす人たちの生活が長期化する中で普段の生活により近づけるために、何ができるかを考える必要が出てきていると思った。」と語った。


*当プラットフォームは、AMDA、岡山県、香川県、高知県、徳島県の協力自治体、協力医療機関と企業などにご参加いただいて、南海トラフ災害が発災した際、協力して被災地支援を行っていく体制のこと。

 


7月26日の活動レポート


倉敷市立岡田小学校避難所 AMDA災害鍼灸チームの活動

岡田小学校避難所に設置した「AMDAケアルーム」で、26日には20人の鍼灸治療を行った。そのうち初診7人、再診13人。主訴のほとんどが肩、腰、首などの痛みであった。治療を受けた方の中には「鍼治療が良い」「痛みが和らいだ」「体が軽くなった」などの声とともに、再診される方が増えている。

この日は、中学生の受診もあった。話をしながら治療を進めていると、普段元気に見えている若者でも、体のほうには疲れが出てきていると感じる。この中学生を含め、10代の患者が4人に治療を行った。

そのほかにも、家の片づけやそのほかの復旧活動により出てくる体の痛みや、避難所でじっとしていたり、硬い寝床で寝ることで背中や下肢の痛みが出るなどの物理的な原因による体調不良が多い中、施術を行っていると精神面に起因する不調と思われる方も多くみられた。鍼治療の効果を実感されている方も多く、また「鍼治療を受けること」を、「ケアルームに来ること」を、楽しみにしてくださる患者さんもおられ、本活動の必要性を改めて感じている。

その他にも、同避難所で実施してる足浴には14人訪れた。廊下に設置されていることや、足だけを水に浸すという手軽さも受けて、初めての方も多く訪れている。足浴を終えたあとの、ハッカオイルが爽快な刺激が大変人気。またマッサージには12人が訪れた。


勤労者総合福祉センター・サンワーク総社 保健師による健康支援と災害鍼灸チームの活動







避難所生活が長期化している避難者からの声を受けて、26日からAMDA災害鍼灸チームが鍼灸治療をスタートさせた。勤労者総合福祉センター・サンワーク総社の避難所には現在18世帯38人が暮らしている(26日時点)。午前10時から12時の間で利用でき、予約制にしている。活動初日には1人に鍼灸治療を行った。

また、保健師1人と調整員1人が、自治体の保健師らと連携して、避難者の医療・健康支援活動にあたった。支援者様からご提供いただいた、からだ拭きシートと水を使わなくても髪を洗えるシャンプーを必要な方々に手渡したところ、とても好評だった。渡したシャンプーを使って実際にAMDA保健師が避難者の髪を洗うとすっきりした表情をされていた。

そのほかにも健康状態の確認や介助、健康相談などを行った。さらに、体操などの活動への参加を呼びかけ、衛生教育など避難所の衛生状態、避難者の方々の健康状態を保つための活動を継続している。


派遣者一覧


■協力機関等からの派遣者(7月26日 総社市) *職種別五十音順

・山崎 茜(やまさき あかね)保健師/AMDA南海トラフ災害対応プラットフォーム協力自治体・黒潮町職員/41歳

・西村 輝(にしむら あきら)調整員/ AMDA緊急救援ネットワーク登録メンバー/56歳

・山崎 真理(やまさき まり)調整員/地元ボランティア/56歳

他、調整員1名派遣

 

■協力機関等からの派遣者(7月26日 倉敷市真備町) *職種別五十音順

・森野 佐奈美(もりの さなみ)看護師/地元ボランティア/46歳(但し、午前中は総社市)

・山河 城春(やまかわ しろはる)看護師/AMDA緊急救援ネットワーク登録メンバー/43歳

・後藤 英二郎(ごとう えいじろう)鍼灸師/新町goto鍼灸院・AMDA熊本鍼灸チーム/45歳(但し、午前中は総社市)

・篠原 隆史(しのはら たかし)調整員/AMDA南海トラフ災害対応プラットフォーム協力医療機関・さくら診療所/64歳

・中村 宥海(なかむら ゆうかい)調整員/地元ボランティア/47歳

・中原 永昌(なかはら えいしょう)調整員/地元ボランティア/28歳

・松崎 豊彦(まつざき とよひこ)調整員/岡山県鍼灸師会/42歳

・松永 健太郎(まつなが けんたろう)調整員/AMDA緊急救援ネットワーク登録メンバー/32歳

 

■本部からの派遣者(派遣順)

・難波 妙(なんば たえ)調整員/AMDA本部職員/総社市在住/55歳

・橋本 千明(はしもと ちあき)看護師/AMDA本部職員/岡山市在住/38歳

・神倉 裕太郎(かみくら ゆうたろう)調整員/AMDA本部職員/岡山市在住/26歳

・岩尾 智子(いわお ともこ)看護師(米国資格)・調整員/AMDA本部職員/岡山市在住/34歳

・大西 彰(おおにし あきら)調整員/AMDA本部職員/岡山市在住/50歳

・クリス バーフット 調整員/ AMDA本部職員/岡山市在住/26歳

 

【皆様からの募金を受け付けております】

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※PAYPAL・クレジットカードでの募金も受け付けています。

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なお、ご寄付指定いただいた緊急救援活動の寄付総額が、その活動の支出経費を超えた場合には、他の緊急救援活動に充当させていただくことがあります。ご了承をお願いいたします。



【お問い合わせ】AMDAボランティアセンター

〒700-0013 岡山市北区伊福町3-31-1 TEL:086-252-7700

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