2020年度年次報告 難民支援事業(2021/7発行) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

2020年度年次報告 難民支援事業(2021/7発行)

ネパール・ブータン難民医療支援活動

◇実施場所: ジャパ郡、モラン郡内難民キャンプ
◇実施時期: 1992年〜2020年12月
◇現地での参加者を含めた事業チーム構成:
AMDAネパール支部
◇受益者数(2020年度): 5,000人

◇事業内容:
1990年代にブータン内で民族間紛争が拡大、多くのネパール系ブータン人がネパール国内の難民キャンプに移住した。[pagebreak]1992年、AMDAネパール支部はジャパ郡ダマック市でこの難民に対する医療支援事業を開始。3年後にはUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)より正式な委託業務となりAMDAが本格的に主導、「AMDAダマック病院」でブータン難民及び地域住民への医療サービスの提供を開始した。

 

子どもに栄養剤を提供する様子

2001年、同支部はブータン難民キャンプでの一次保健医療をUNHCRから委託され、各キャンプに活動拠点を設置、最大約11万人の難民を対象にプライマリヘルスケアサービス(一次診療サービスの他、妊婦健診、HIV/AIDS対応、公衆衛生、栄養補助食料の供給など)を実施してきた。

難民人口は減少したため、ネパール政府とUNHCRはキャンプ内での活動について協議を重ね、医療サービスに関する委託された事業のうち、一次診療サービス及びHIV/AIDS対応については2018年12月に終了した。その後、AMDAネパール支部とUNHCRのプロジェクト連携協定の元、AMDAネパール支部がUNHCRから資金を得て2019年1月から難民がキャンプ内での医療サービスを行っていた。AMDAネパール支部はキャンプ内の障がい者の社会・生活保護に関する活動を中心に実施した。また、難民が公立の医療施設で容易に医療を受けられるように彼らをアシストした。この活動は2020年12月31日で終了した。これをもって、AMDAネパール支部のブータン難民医療支援活動のすべてが完了となった。