2017年8月末から、ミャンマーからバングラデシュに移動するロヒンギャ難民の数は増えており、現在まで約537,000人の難民が流入し、以前から難民としてバングラデシュに住んでいる人も合わせると800,000人に上ります(国連人道問題調整所[UNOCHA]10月16日)。 このような状況を受け、継続的に情報収集を行ってきたAMDAバングラデシュは難民キャンプの環境の悪化による避難民の健康状態を憂慮し、ロヒンギャ難民支援活動を行うことを決定しました。
2017年9月21日から22日にかけてAMDAバングラデシュがコックスバザール(Cox’s Bazar)県の難民キャンプで行った調査によると、医療ニーズが高いことが判明しました。 特に、安全な飲料水が不足し、衛生環境も良好とは言えないため、下痢の症状や呼吸器、皮膚に問題を抱える人々も多く、いつ感染症などの病気が蔓延してもおかしくない状況です。
現在、コックスバザール県から支援活動の許可を得たAMDAバングラデシュは、一刻も早く医療支援活動を開始すべく、ウクヒヤ(Ukhiya)地区にあるクトゥパロン(Kutupalong)難民キャンプの一角に仮診療所の開設に向けて準備を進めています。
なお、AMDAバングラデシュはロヒンギャ難民に対する緊急医療支援プロジェクトとして1992年3月から1993年1月までの約10か月間に渡り巡回診療、一般診療、衛生保健教育、寄生虫駆除プログラムなどの医療支援活動を行い、AMDAネパール、AMDA本部からの医療者も多国籍医師団として活動に参加しました。