ハイチ・ハリケーン被災者に対する緊急医療支援活動に参加の医師ら2人が記者会見 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

ハイチ・ハリケーン被災者に対する緊急医療支援活動に参加の医師ら2人が記者会見

10月28日、大型ハリケーン被害を受けたハイチで緊急医療支援活動をした佐藤拓史医師と、AMDA職員の松永健太郎調整員が、AMDA本部(岡山市北区伊福町)で記者会見し、現地での活動報告をしました。

活動拠点は、ハイチの首都ポルトープランスから西へ315キロ離れたモロン病院です。

周辺は建物の屋根が飛んでいたり、大木も根こそぎ吹き飛ぶなど、ハリケーンの影響を強く受けていました。







モロン病院は大流行したコレラの患者でごったがえす状況。

食糧はなく、薬も不十分な中で、脱水状態の患者が生き延びるための栄養状態の改善、衛生面の整備に全力を注いだ日々を振り返りました。

もともとこの地区では食糧不足が問題で、栄養素が足りていないことからコレラ感染の拡大が危惧されていました。

そこでAMDAチームが野菜スープを作り配布したところ、皆さんとても喜んで召し上がりました。

松永調整員は10月8日、佐藤医師は14日にハイチに向け出発し、いずれも27日に帰国。

現在は、AMDAハイチ支部メンバーが中心となり活動を行っています。

佐藤医師は「現地の人たちの協力を得て、患者1人1人と向き合う“草の根活動”を続けた。コレラ患者は今後も増え続け、予想を上回る状態となる恐れがある。日本の方々にハイチの悲惨な現状を知ってもらい、一人でも多くのご支援をお願いしたい」と訴えました。


AMDAの現地への派遣者はAMDAハイチ支部メンバーを含め医師、看護師ら計17人です。

大型ハリケーンは現地時間の10月4日午前7時ごろ、風速65メートルの勢力を保ちハイチに到着。

WHO(世界保健機構)によると、10月25日現在で死者546人、行方不明者128人、避難者17万5千人で、コレラ感染疑いの患者は3423人にのぼっています。

 

AMDAボランティアセンター参与
今井康人