1月1日に関西国際空港を出発して、マレーシア・クアラルンプールに到着したAMDA医療チームは、マレーシアのNGO マーシーマレーシア(MERCY Malaysia)と合流。2日、情報共有および今後の活動についての打ち合わせを行った。
岡山駅出発の際にインタビューに答える大政調整員 | マーシーマレーシアのスタッフと打ち合わせする様子 |
被災地の様子 |
3日、早朝のフライトで被害の大きかったクランタン州(Kelantan)の州都・コタバル(Kota Bharu)市に到着。マーシーマレーシアのメンバーとともに荷物の積込みを行い、被災地クアラクライ郡(Kuala Krai)ベコック村(Bekok) とトゥアラン村(Tualang)へ陸路で移動した。事前のニーズ調査の結果を受け、被災地で最も必要とされている支援物資として、手押し車、シャベル、デッキブラシ2種類、水きり、ほうき、マスク、軍手、バケツを1セットとした掃除セットを30世帯に配布することができた。
空港にて支援物資と一緒に移動する医療チーム | 配布物資の仕分けをする柴田看護師 |
支援物資配布に並ぶ住民 | 被災状況を徒歩で確認する柴田看護師 |
掃除セットを手渡すA大政調整員 | AMDA-マーシーマレーシア合同チーム |
4日にはマーシーマレーシアの医療チームとともに、トゥンパッ(Tumpat)郡コクパシール村(Kok Pasir)で巡回診療を実施した。コクパシール通りにテントを設置して始まった巡回診療では、113人の診療を実施。主な症状としては、皮膚疾患、腰痛、高血圧症がみられた。診察を受けた患者らは、処方薬を手にし、AMDA医療チームに対し「遠い日本から、来てくれてありがとう」など、それぞれ感謝の言葉をかけられた。
マーシーマレーシアによると、今回の災害に対して支援に入っている団体としてはAMDAが唯一の日本のNGO。AMDA医療チームは5日未明に被災地を後にし、マーシーマレーシアと連絡を取りながら、今後の状況を注視している。
なおこの洪水は、マレー半島東海岸のクランタン(Kelantan)、パハン州(Pahang)を含む5州16市町村という広範囲に被害が及んでいる。死者16人となっており、そのうち被害の大きかったクランタン州では11人、パハン州では5人と報告されている。さらに被災世帯は11311世帯、避難者数は最大16万人近くに達したものの、徐々に減ってきている。しかしながら未だ4万人以上が避難生活を続けている。(マレーシア首相府国家安全保障会議:National Security Council Prime Minister’s Department 1月5日発表)また、モンスーンの影響で7、8日にかけて豪雨が降り続く可能性があるとの報道もあり、今後も被害が拡大する恐れが予想されている。
■派遣者プロフィール
大政 朋子(おおまさ ともこ)
GPSPクアラルンプール事務所長/調整員/兵庫県出身
柴田 幸江(しばた さちえ)
看護師/兵庫県在住
■現地協力団体
マーシーマレーシア (MERCY Malaysia)
マレーシアに本部を置くNGO。
2011年3月に代表者がAMDA東日本緊急救援活動地に入り、その後同年4月23日にAMDA本部にて連携協定調印式を行った。さらに2013年4月に岡山でAMDAが開催したアジア相互扶助ネットワーク会議にも参加し、ネットワーク構成メンバーでもある。
AMDA街頭募金のお知らせ
マレーシア北部洪水被災者に対する緊急医療支援活動のための街頭募金を行います。
皆様のご協力をよろしくお願いいたします。
- 【日時】1月9日(金) 12時00分~12時30分
- 【場所】岡山高島屋 正面玄関前あたり
- 【参加予定者】AMDAボランティア、AMDA職員等
【皆様からの募金を受け付けております】
●郵便振替:口座番号01250-2-40709
口座名「特定非営利活動法人アムダ」
●楽天銀行:ロック支店 店番202 普通預金7002547
口座名「特定非営利活動法人アムダ」
●銀行振り込み:中国銀行(銀行コード168) 奉還町支店(店番102)
普通口座2070291 口座名「特定非営利活動法人アムダ」
●クレジットカード募金:
◇AMDA全日信販カード
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【お問い合わせ】
AMDAボランティアセンター
〒700-0013 岡山市北区伊福町3-31-1
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