8月20日未明に広島市北部で発生した大規模土砂災害に対して、29日からボランティア鍼灸師を含めた第3次支援チームを被災地に派遣した。
大規模土砂災害発生翌日の21日と23日にAMDA・総社市合同医療支援チームとして、AMDAから看護師3人、総社市から保健師1人を含む7人、のべ10人を被災地に派遣した。
23日に被災地に到着した第2次派遣チームは、広島市安佐南区の八木地区と緑井地区で活動を行った。地元の看護師の協力を得ながら、避難所となっている緑井上組集会場、梅林小学校、佐東公民館を訪問した。最初に訪問した安佐南区緑井の上組集会場では、支援物資(水、噴霧タイプの蚊よけ製剤、体拭き用ウェットペーパー、掃除道具、ブルーシート)の提供と、集会場の掃除や物資の整理などの活動を地元ボランティアと一緒に行った。次に向かった梅林小学校と佐東公民館では、それぞれ約300人が避難していた。いずれも行政保健師と医師が常駐しており、24時間体制で対応をしていた。佐東公民館では、事前の調査で地元看護師から希望があった支援物資(熱中症や脱水予防の飴やタブレット、泥かきによる傷を覆う保護シート)を寄贈した。
AMDA保健師の報告によると、被災地では多くの人が、自宅の片づけや泥かきなどを毎日行い、身体的に消耗している。また突然の災害による精神的なショックや、不眠を訴える方もいる。そのような状況を受け、AMDAでは心身の健康回復に効果のある鍼灸治療の支援活動を決定。29日に鍼灸師1人を含めた第3次支援チームを派遣した。
これまでにAMDAは東日本大震災や福知山豪雨被害の緊急支援活動として鍼灸治療を取り入れ、大きな成果が得られた。このことから現在も東日本大震災の復興支援として、大槌町(岩手県)、石巻市(宮城県)で地元鍼灸師の協力を得て、鍼灸治療活動を継続している。AMDAとして、災害時における鍼灸師の派遣は3例目となる。
さらに災害時の鍼灸師の担う役割が非常に大きいことから、昨年より「災害鍼灸チーム育成プログラム」を実施。本年は第2回目の開催を9月6,7日に大槌町(岩手県)、雄勝町(宮城県石巻市)を会場に1泊2日で計画している。
なお、この大規模土砂災害による死者は72人、行方不明者は10人、負傷者は43人。未だ12の避難所で566世帯1238人が避難生活をしている。(広島県災害対策本部28日16時発表)
【AMDAからの派遣者プロフィール(8月29日出発)】
■今井賢治(いまい けんじ)/AMDA災害鍼灸ネットワーク代表世話人
明治国際医療大学教授/鍼灸師/京都府在住
(東日本大震災緊急医療支援・復興支援に派遣)
■中川雅人(なかがわ まさと)/AMDA本部職員 プロジェクトオフィサー
調整員/岡山県在住
【これまでのAMDAからの派遣者プロフィール】
■武田未央(たけだ みお) /保健師/岡山県在住
(スリランカ医療和平事業、ニュージーランド地震支援などに派遣)
■山崎 梨枝(やまさき りえ)/AMDA本部職員 プロジェクトオフィサー
看護師/岡山県在住
■山河 城春(やまかわ しろはる)/保健師/埼玉県在住
(東日本大震災復興支援事業に派遣)
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