2014年8月17日に発生した豪雨により京都府福知山市街地が洪水に見舞われ、市街地の浸水被害のほか道路、線路の冠水など甚大な被害となった。
これによる家屋の被害は18日午後3時までの集計で、床上が1155棟、床下が1296棟に上ったという。
このような状況を受け、AMDAでは、医療チームの派遣を決定。
浸水被害の片づけなどで心身共に疲労状態にある被災者の現状を鑑み、看護師、鍼灸師2名を現地に派遣した。
浸水被害を受けたエリアにある保育園は2階建てで、災害発生当日が休園日だったため、子どもたちへの被害はなかったものの、大人の背丈で膝の部分まで浸水。
当日、スタッフで書類や本、文具、布団等、運べるものは2階へ避難させたが、動かしきれないような大きな電化製品や家具、遊具などは浸水被害に合い、廃棄処分せざる負えない状況になってしまったという。
また、1階部分は泥に覆われており、連日泥の掻き出しや、廃棄物の処理などに追われていた。
作業がひと段落したスタッフらを対象に、保育園内に鍼灸の実施できるスペースを確保。
腰痛や筋肉痛、疲労感等を感じている被災者へ問診ののち、鍼灸治療を4人に実施したほか、清掃活動の手伝いなども行うことができた。
治療を受けた方からは「体が楽になった」、「痛みがとれた」、「体が軽くなった」等の発言が聞かれた。
【AMDAからの派遣者一覧】
今井賢治/AMDA災害鍼灸ネットワーク代表世話人/明治国際医療大学教授/鍼灸師
山﨑梨枝/AMDA職員/看護師