ミャンマー・メティラ郡で発生した暴動被災者に対する追加支援として、AMDAが行っていた被災者用のシェルター3棟の建設が完了した。
3月20日にミャンマー中部メティラ郡(メィティラ・Meiktila)メティラ市内で発生した暴動の被災者に対する緊急支援活動として、AMDAはこれまでに、被災地の医療機関への医薬品提供を実施した。さらに、多くの被災者が過ごしている避難所において、避難者数に見合った簡易トイレ30基の建設を行った。さらに、暴動発生から3か月近くが経過し、住居が無事であった被災者の一部は自宅へ戻ったり、新学期の開始に併せ学校施設を利用していた避難所が閉鎖されことになり、移動を余儀なくされた被災者のための居住スペースとしてのシェルター建設を決定、5月16日に着工していた。
建設したシェルターは、木材を使用した簡素なものではあるが、ミャンマーではこれから雨季が始まり、暑い時期を迎えるため、衛生面を考慮した、高床式で通気性を確保したものとなっており、今回のシェルター建設で、避難者の生活環境の改善が図られる。
建設している様子 | 建設されたシェルター(スタジアム) |
全3棟建設したシェルターのうち、2棟は1,179名が身を寄せるスタジアム避難所へ建設。25世帯66名を収容している。また、1棟は新たに避難所となり440名の移転先となったチャウ・ピュー僧院避難所へ建設し、10世帯50名を収容し、最低限の居住スペースを確保することができた。
暴動発生から2ヶ月を数えるが、政府による住居の再建計画などは進んでおらず、避難所生活は長期化するものと思われている。健康状態の悪化が懸念される中、避難所内に設置されたクリニックでは、地元の看護師が往診、医薬品の処方を行い、体調不良者の対応を行っている。また、炊き出し委員会も組織され、委員会内で当番制をとるなどし、1日2回の食事を用意している。さらに、避難者たちが自らで、簡易トイレ用の水もタンクで常備するなど、良好な衛生環境維持のため、被災者による取り組みが行われている。
避難所内のクリニックの様子 | 1日2回の食事が用意されている |
避難所を訪れた江橋調整員よると、現在、キャンプ内の状況は徐々に改善されてきてはいるものの、長期化する避難所生活により、避難者に心身の疲れや不安が見られるという。AMDAでは今後も引き続き、復興状況について注視し、さらなる支援の可能性について検討していく。
■AMDAグループからの支援参加スタッフ
江橋 裕人(えばし ひろと)/AMDAミャンマー事務所 駐在/事業統括
鈴木 梓(すずき あずさ)/AMDAミャンマー事務所 駐在/業務調整員
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