12月4日早朝、フィリピン南部のミンダナオ島を台風24号・ボーファ(Bopha)が直撃した。フィリピン内では今年最悪の台風被害が報告されている。
これをうけてAMDAでは看護師1名、調整員1名をAMDA第1次医療チームとして被災地に派遣することを決定した。調整員として参加するのはフィリピン・ミンダナオ島出身で、現在、岡山倉敷フィリピ―ノサークル(注)の会長を務める大山 マージョリ氏。6日夕方に岡山を出発し、7日早朝に関西国際空港からマニラを目指す。マニラ到着後は、フィリピン空軍と合流し、医薬品や支援物資を購入後、ミンダナオ島の被災地区を目指す予定。被災地では、巡回診療や物資の提供などを予定している。またAMDA沖縄支部からも1名スタッフの派遣を予定している。
フィリピン軍(AFP)6日、日本時間16:15の公式発表によると、この台風に伴う豪雨、地滑り、土砂災害などで、475人が死亡、負傷者377人にのぼり、20万人以上が家を失った。台風24号の被害が最も大きかったのは、ミンダナオ南東部のダバオ地方(Davao Region)コンポステラ・バレー州(Province of Compostela Valley)ニュー・バタアン郡(Municipality of New Bataan)。同郡を構成する14の町のうちの1つでは、災害対策にあたっていた国軍の部隊が、土砂災害に巻き込まれ、多数が生き埋めになった。犠牲者は今後も増えることが予想されている。
■派遣者プロフィール
大山 マージョリ:調整員/倉敷フィリピーノサークル会長/ミンダナオ島出身/岡山県在住
山路 未来:看護師/AMDAプロジェクトオフィサー/岡山県在住
■日本からの出発便
12月6日 18:30 岡山駅新幹線改札口に集合
12月6日 18:49 岡山駅発 (のぞみ45号) → 関西国際空港
12月7日 09:55 関西国際空港(フィリピン航空PR407便)→ 13:20 フィリピン マニラ国際空港着
■これまでのフィリピンでのおもな緊急医療活動
ルソン島洪水緊急医療支援活動(2012)
ミンダナオ島洪水緊急医療支援活動(2011)
フィリピン洪水被害者に対する緊急医療支援活動(2011)
台風16号被害に対する緊急支援活動(2010)ほか
(注)岡山倉敷フィリピーノサークルとは
2005年6月12日に、岡山県内に住むフィリピン人が集まり、次の3点を目標に発足。(1)フィリピンと日本の国際文化交流 (2)子どもが両方(フィリピン・日本)の血を受け継いだという誇りを持つこと (3)フィリピン人同士の交流とお互いに支えあえるグループとして活動すること。
これまで、地域で様々な国際親善活動やボランティア活動を行うとともに、2006年にはフィリピンでの大規模自然災害に対し物資援助の支援活動も行い、2007年度の日本善行表彰を受賞した。現在、倉敷市教育委員会指導平和交流推進室ボランティア国際交流団体として登録されている。
2010年フィリピン洪水緊急支援活動、2011年ミンダナオ島洪水に対する緊急医療支援活動、2012年ルソン島洪水緊急医療支援活動でも、同サークルのメンバーがAMDAの緊急医療チームのメンバーとして参加。
東日本大震災AMDA支援活動への募金などでも協力。
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