モンゴル洪水 オルソン県バヤンウンドゥル郡の洪水被害に対する生活支援活動 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

モンゴル洪水 オルソン県バヤンウンドゥル郡の洪水被害に対する生活支援活動

2012年7月13日から14日、ウランバートルから400k離れたオルソン県バヤンウンドゥル郡(日本語表記なし)で89.7mm/Hの強い雨の影響で鉄砲水が発生した。
NEMA(モンゴル国家危機管理庁)の報告によると、2012年7月16日までに2名の死亡者がでており、260世帯(1世帯平均5人)に影響し、うちの約25%にあたる67世帯が全壊または一部損壊した。また、橋や道路も破壊され、15ヘクター以上の農地も被害を受け、23100世帯と12000の組織も停電にみまわれた。さらに、NEMAは2012年7月19日、267世帯に影響が及んだと発表した。


被害に遭ったエルデネットの地区

左は流された建物。横に新しいゲルを建てた

この報告を受けて、モンゴル赤十字と協働で復興医療支援活動をすべく、AMDAから看護師1名を派遣することを決定した。

9月15日に日本を出発し、同日遅くにモンゴル・ウランバートルに到着。翌日からモンゴル赤十字のスタッフらと情報収集や、物資の調達などを行いウランバートルの北西200キロほどにある被災地のオルコン県のエルデネト市に向かった。

被災地では300世帯のうちの約25%にあたる67世帯が被害にあっており17日には、生活支援物資の配給などの支援活動を行った。


AMDAからの食糧支援

支援物資の提供

支援物資は、AMDAからはお米、小麦粉、砂糖、塩、モンゴル赤十字からは毛布、ストーブが被災家族に渡された。家を流されてしまい、以前の生活に戻ることの出来ない家族は、一時的に家やゲルを借りており、精神的にも大変なストレスを抱えていた。そこで赤十字エルデネット支部を中心として、支援物資の配布の他に、歌や馬頭琴の演奏も組み込まれたセレモニーを開いた。


セレモニー全体の様子

セレモニーの様子

被災者の方々は、「いくらお礼を言っても足りない」とお礼の歌を披露し、想いを表現される方もいた。その後、父親が病気の家族や、子どもが多く貧しい家庭等、セレモニー会場まで来ることができない家族を訪問し、直接手渡しに行った。


ゲルの巡回訪問

ゲルの巡回訪問2

■派遣者プロフィール
山路 未来(やまじ みく)AMDAプロジェクトオフィサー/看護師/岡山県岡山市在住

■現地協力機関
モンゴル赤十字ウランバートル本部(より5名)
モンゴル赤十字エルデネット支部-MLB Mid Lever Brunch-(約5名)
モンゴル赤十字ボランティア(約20名)