AMDAはインドネシア・アンボン島洪水被害に対する緊急支援活動を開始した
7月31日に発生した台風サオラ(Saola)による豪雨により、インドネシア・マルク州(Maluku)アンボン島(Ambon)で洪水・地すべりがおきた。インドネシア国家防災庁(BNPB)によると8月1日の時点で、死者8名、軽傷者5名、行方不明者3名、1785軒が浸水被害に遭い、131家族、合計599人が住居を失った。
これを受けて、AMDAインドネシア支部からの要請により医療チームを派遣することを決定した。AMDAインドネシア支部より 医師3名、AMDA本部より調整員1名を被災地に派遣し、多国籍医師団を結成し、緊急医療支援活動を実施する。アンボン島(注1)でAMDAが活動をするのは、これが初めてとなる。これは、単に緊急医療活動の観点から実施するのでなく、相反する両グループに医療を提供することで和平構築に資するAMDAの「医療和平プロジェクト」(注2)とすることを視野に入れたものである。
AMDA本部より調整員として参加するのはマレーシア国籍のアロイシウス・シタミ。8月3日早朝に岡山を出発し、8月4日にスラウェシ島でインドネシア支部の医療チームと合流し、被災地であるアンボン島に移動し、5日間程度、医療活動を行う予定である。
(注1)アンボン島について:古来、アンボンは、マルク諸島とジャワ島、マレー半島を結ぶ要所として栄えてきた港町であり、加えて良質な香辛料の産地であったことから、17世紀にはポルトガル、イギリス、オランダの列強の植民地政策に翻弄された。植民地時代にキリスト教徒化したアンボン族は、オランダ東インド政庁から植民地軍の中でも特権的な地位を与えられていた。そのような歴史的背景から、1949年インドネシアが連邦共和国としてイスラム教徒を中心に独立する過程で、インドネシアからの分離独立を目指す南マルク共和国樹立宣言がなされた。1999年1月にイスラム教徒とキリスト教徒の間でアンボン大騒乱とよばれる抗争が勃発し、2002年2月和平協定が結ばれるまでの3年の間、内戦状態となり、それによる避難民は40万人、犠牲者は1万人とも言われている。現在、アンボン市の人口は31万1000人、プロテスタント系キリスト教徒52%、カトリック系6%、残り42%のイスラム教徒の多くはスラウェシ島等からの移民とみられている。
(注2)AMDA医療和平事業とは:相反する両グループに同じように医療を提供することで、和平構築に資することを目的とした事業。これまでのAMDAの医療和平事業実績としてアフガニスタン、コソボ、スリランカ、インドネシア アチェ州で実施している。
■日本からの出発便:
8月3日 のぞみ108号 岡山発 午前6:40
ガルーダ航空883 便 関西国際空港(11:00)-インドネシア・バリ島(17:05)
ガルーダ航空620 便 バリ島(8月4日 07:00)-スラウェシ島(08:20)
ライオンエアー 786便 スラウェシ島(12:10)-アンボン島(14:50)
■日本からの出発予定者
アロイシウス シタミ(Aloysius SITAMI)男性、岡山県真庭郡新庄村在住:調整員、AMDAプロジェクトオフィサー、AMDAフードプログラム担当、
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