バングラデシュ洪水被害に対する緊急医療支援活動のため被災地に向かったAMDA竹谷調整員は、現地での活動を終えて、7月19日深夜に帰国した。
7月11日に日本を出国し、同日深夜にバングラデシュ・ダッカに到着したAMDA竹谷調整員は、AMDAバングラデシュ支部とのボランティアから成る医療チーム(医師2人、保健師1人、調整員 2人)とともに、12日早朝、バングラデシュ北部ラングプール管区(Rangpor)クリグラム県(Kurigram)に向けて出発した。途中、車のタイヤがパンクするハプニングもあり、約12時間かかり、クリグラムに到着。この地を拠点に活動する地元NGO・AFAD(※)のスタッフとすぐに今回の医療ミッションについての打ち合わせを行い、支給予定の食料(非常食用の米、糖蜜等)、浄水タブレット、ORS(経口補水液)などをまとめ、分配できる状態に1000袋、3000人分を袋詰めした。
13日は朝から雨のため、活動開始が遅れたものの、クリグラムサデール郡(Kurigram Sadar)で救援活動を行うチームと、ウリプール郡(Ulipor)で活動するチームに分け、一日の内に2村で救援活動を行うことができた。クリグラムサデール郡パンチャガシイ村(Panchgachi)では、600人を対象に食糧の配布や128人を対象にサリーやルンギなどの衣料品の支給を行い、医師による巡回診療も実施。250人を診察し、必要に応じて医薬品の処方を行った。主な症状は風邪、頭痛、身体の痛み、下痢、赤痢、発熱、皮膚の痒みなどが見られた。また、ウリプール郡タトゥライ村(Thetrai)では、食料の配布を200人に行った。
14日以降もクリグラムサデール郡、ウリプール郡における巡回診療を実施。7/14にはクリグラムサデール郡パンチャガシィ村で 225名の診察、7/15には ウリプール郡タトゥライ村で265名の診察、7/16にはクリグラムサデール郡ジャットラプール村(Jatrapur) 415名の診察を行い、活動を終了した。
6月後半から大雨が続き、27日、28日29日をピークにバングラデシュの三大河川の一つ、ジョモナ川及びその川へ注ぎ込むいくつかの川が氾濫し、大洪水が発生した。AMDAが活動を実施したラングプール管区クリグラム県のクリグラムサデール郡では11,558世帯、ウリプール郡では12,000世帯が被害に遭い、死者こそ出なかったがウリプール郡における被災者の数は48,000人と多数の被災者が出ている。現在、水位は低くなっており、集会場所に避難していた住民達はほぼ自宅に戻っているが、毎日大雨が続いている。今回AMDAが活動した地域は、貧困者が多く食料、飲み水が不足していた。現在はバングラデシュで多くを占めるイスラム教徒のラマダンの期間。8月中旬まで続く。今後は、現地ハルタル(政治的なストライキやデモ)の情報や水害の情報を注視しながら、第2次派遣の可能性を検討していく。
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