東日本から遠く離れた岡山にいる私にとっても2011年3月11日からの10年間は長い年月でした。被災地の方々にとってはもっと長く感じられたことと思います。未だ困難な生活を強いられている被災地の方々には心からお見舞い申し上げます。そして長年にわたりAMDAの支援活動にご協力いただきました皆様に感謝をお伝えしたいとおもいます。
2018年7月、岡山も西日本集中豪雨の被災地になりました。AMDAとして支援活動を行った総社市役所内に設けられた災害対策本部には仙台市などからの職員の方々が参加されていました。「困った時はお互い様」という相互扶助の有難さをつくづく身に染みて感じました。
復興は未来に対する希望だけでなく借金を背負うという現実があります。希望が無くして心が折れるとすべてが挫折します。特に見放されたと感じた時です。借金はいずれの日かに返済できます。
AMDAは、「AMDA東日本国際奨学金」や「AMDA大槌健康サポートセンター」など、様々な復興支援活動を行ってきました。その中でも、「復興グルメF-1大会」を2013年1月から2019年11月まで各地の被災地の商店街と共同して実施してきました。目的は3つあります。そこには喜びがあります。1)各地の被災地間交流。2)300円~400円ぐらいの商品開発。3)集客による仮設商店街の復活。
大槌健康サポートセンターでのさをり織り
復興グルメF-1大会の様子
2020年からの新型コロナパンデミックにより復興グルメF-1大会は中止となりました。この良き歴史を生かすためにITを活用したバーチャルマーケットの創設を計画しています。従来の復興グルメF-1大会と目的は同じですが、より多くの地元商品とより多くの人たちが参加できると考えています。
AMDAが1984年に創設してから37年間に育成したヒューマンネットワークを活用したく思っています。その時には皆様方のご理解とご支援をいただければ望外の喜びです。
2019年2月被災地間交流
相互扶助は未来空間も含みます。復興グルメF-1大会は特別な目的があります。それは南海トラフ地震津波が発生した時に、東北の被災地の関係者の方々に避難所においてAMDAの調整員として活動をしていただくことです。経験は知識を知恵に昇華させます。AMDAの調整員として避難所で被災者の方々のために頑張って頂きたいということです。
相互扶助の精神は人類の財産です。「救える命があればどこまでも」のスローガンのもとに皆様のご支援を具現化していきます。今後ともよろしくお願いいたします。