インド・ブッダガヤの食事支援活動報告(実施期間2023年8月から2024年3月まで) – AMDA(アムダ)
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国連経済社会理事会総合協議資格NGO

インド・ブッダガヤの食事支援活動報告(実施期間2023年8月から2024年3月まで)

インド担当 アルチャナ ジョシ

2023年1月から、ビハール州ブッダガヤ近郊の村人を対象に、毎週火曜日に食事支援を行っています。8月は残暑と雨季が重なり、時には食事支援を中止せざるを得ない日もありましたが、実施された日には、地元で夏バテ予防として人気のサットゥジュース(ひよこ豆、塩、香辛料、レモン入り)を配布しました。

9月にはサットゥジュースの配布を続け、インドの定食メニュー、例えばごはん、ダルスープ、野菜カレー、プリー(揚げパン)、またはキール(乳粥)などを週替わりで提供しました。この時期も残暑が続き、外出者は少ないものの、食事支援には様々な背景を持つ人々が来場し、彼らからは常に「おいしい」「ありがとう」という感謝の言葉が聞かれました。











食事支援はAMDAピースクリニック前の広場で行われていましたが、道路に面した場所での食事には埃の問題があり、適切でないと判断されました。そのため、2024年1月からは、クリニックの2階にあるテラスで食事支援を行うことになりました。2階では同時に40人までが食事をできるため、来場者はまずクリニック入口で整理券を受け取り、階段を通って2階へ向かいます。食事前には手を洗ってもらい、テーブル前に敷かれた段ボールの上で食事をしています。











食事支援の大多数の参加者は貧困層であり、手を洗う習慣がなく、食べ物をすぐに口にする生活が一般的です。AMDAは、栄養のある食事の提供と共に、衛生的な食環境の重要性と食前のマナーを伝え、継続的な支援を行っていく予定です。






ブッダガヤでは12月下旬から1月にかけて早朝は寒くなりますが、11時の食事配布時は気温が上がり、快適な時間帯となっています。子供や母親、男性を含む多くの人々が集まります。階段の昇降が難しい車椅子利用者は、APC敷地内の安全な場所で食事を提供しています。

2月と3月になると気温は徐々に上がり、外出する人は少なくなりましたが、食事支援には毎回60人から70人が訪れています。AMDAの農業プロジェクトで収穫した野菜やダル豆を中心に、有機栽培によるおいしい食事を提供しており、来場者から高い評価を受けています。食事支援を担当するスタッフは、「2階で食事を提供するようになってから支援がスムーズに行えるようになった。ただ、手洗いやテーブルでの食事に慣れていない人が多いため、今後も丁寧に指導していきたい」と話しています。彼らは、自分たちで栽培した野菜を料理に使えることに喜びを感じており、食事支援を継続的に行う意欲を示しています。地域の人々も徐々に火曜日が食事支援の日であることを認識してきています。







調理担当の女性は、「子供たちが食事を楽しむ姿を見ると幸せを感じる。食事前の手洗い習慣がないため、食前の衛生習慣を身につけることが重要だ」と述べています。地域では大家族が多く、食事支援に来るのは主に子供たちです。彼らは美味しくてお腹いっぱいになる食事を楽しみ、喜びの気持ちを笑顔で表現しています。