岡山経済同友会主催「第21回教育フォーラム」に、AMDA理事が参加 – AMDA(アムダ)
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岡山経済同友会主催「第21回教育フォーラム」に、AMDA理事が参加

GPSP支援局 総務担当 ブルックス 雅美


2021年11月18日、一般社団法人 岡山経済同友会が主催した、第21回教育フォーラム「絆をつないで ~被災地での奉仕活動から10年~」に、AMDA理事の難波 妙が参加しました。

2011年から毎年、計6回、岡山経済同友会は、AMDAが支援活動を行っていた東日本大震災と熊本地震の被災地に、「大学コンソーシアム岡山」と連携して募集した大学生ボランティアを派遣してくださいました。東日本大震災から10年、そして熊本地震から5年である今年、未曽有の災害の経験を振り返り、発生が予想されている南海トラフ災害などの対応を考えることを目的に、このフォーラムが開催されました。

当日、岡山経済同友会 宮長 雅人 代表幹事の開会のご挨拶に続く基調講演では、AMDAの難波妙が「忘れがたき故郷~ローカルイニシアチブがつなぐもの~」と題し、2016年4月、自身の故郷、熊本県益城町が被災地となり、「支援される側」と「支援する側」を同時に経験したこと、そしてローカルイニシアティブ(被災地主導)で子どもたちの日常を取り戻した大学コンソーシアム岡山の活動を紹介し、学生が災害支援に関わることの意義について話しました。(基調講演の様子は、下の動画をご覧ください。)

その後のパネルディスカッションには、被災地で復興ボランティアに携わってきた方々や専門家がそれぞれの立場で経験した東日本大震災、熊本地震、そして2018年に発生した西日本豪雨などからの気づきや知見を共有し、これからの災害に対しても「経験した先人らからの話を聞き、共感し、次に生かす」「人とのネットワークが災害対応には必要不可欠」など、多くのヒントが出てきました。

この教育フォーラム終了後、今回主催された岡山経済同友会 日下 知章 教育・社会貢献委員長は、「岡山経済同友会と大学コンソーシアム岡山、そしてAMDAがスクラムを組んで学生ボランティアのチームを派遣する方式は全国のモデルになるもの。フォーラムの中で取り上げられた教訓や提言を、今後の防災に役立てたい」とお話されました。

今回のフォーラムにおいて、様々な立場の方々からお話を伺い、「困ったときはお互い様」の気持ちは老若男女問わず持ち合わせている気持ちなのだと実感しました。東日本大震災後、復興のボランティア活動に参加された当時大学生のお二人のお話に、「人を思うからこそ、出来ることを行う」強さに感動を覚えました。お二人ともご経験を元に、現在消防士・教師として災害対応について伝えられているとのこと、彼らの説得力のある経験談を聞いた人たちの中に、将来災害支援をしたいという人たちが現れ、結果、決して「風化されること」はないと感じました。
AMDAは、これまで236件の緊急支援活動と、復興支援活動を実施。これらの活動に多くの方々が派遣され、数えきれない貴重な経験談をいただいています。私たちも「人を思う」派遣者皆様からの貴重なご経験を教訓とし、次の災害支援においても生かしていけるよう努めてまいります。

尚、パネルディスカッションのパネリストは以下の通り(五十音順)。
– 磯打 千雅子 氏 (香川大学地域強靱化研究センター 特命准教授)
– 黒住 宗道 氏 (岡山経済同友会 教育・社会貢献副委員長)
– 佐藤 明 氏 (倉敷市玉島消防署真備分署 消防士長)
– 炭田 優也 氏 (広島市立本川小学校 教諭)
– 難波 妙 (特定非営利活動法人AMDA 理事)

この教育フォーラムの模様は
・ラジオ(RSK山陽放送): 12月4日(土)午後7時から1時間
・テレビ(RSK山陽放送): RSK地域スペシャル「メッセージ」12月15日(水)午後7時から1時間
にて放送予定です。是非ご視聴ください。

*岡山経済同友会とAMDAは2016年3月、将来発生が予測されている南海トラフ地震に向け、連携協定を締結。毎年開催の「AMDA南海トラフ災害対応プラットフォーム調整会議」(2020年・2021年は新型コロナウイルスの影響により中止)にも、岡山経済同友会よりご出席いただき、支援準備に向け協議を進めています。