インド担当:岩尾 智子
お母さんの代わりに食糧を受け取る女の子
4月に入ってから、新型コロナウイルス感染がインドで再拡大していた影響により、AMDAピースクリニックは4月下旬から7月上旬にかけて一時的な閉鎖を余儀なくされ、対面で行う必要がある食糧支援は一時的に中断せざるを得ませんでした。一方、クリニックに掛かるお母さんたちからの相談には、現地スタッフが電話で対応し、必要があれば地元医師の診療を勧める体制をとるなど、支援の継続に努めました。
ビハール州における都市封鎖が段階的に解除された7月5日からAMDAピースクリニックは、毎月1回行う食糧支援と月2回行う妊産婦健診を再開しました。特に食糧支援は、お母さんたちが心待ちにしていました。
7月に再開した妊婦健診
7月に再開した食糧支援
AMDAピースクリニックのスタッフは現地の状況を次のように話しました。「ブッダガヤも雨季に入り、農村部では毎年恒例の田植えが始まっています。しかし、観光収入で成り立っているブッダガヤの都市部には、いつもの光景は未だに戻っていません。お客が来ないため開いている店はまばらです。仕事がしたくても失業中の人は家に1日中います。特に、都市部に住む人々の生活は経済的に苦しい状況が続いています。農村部と違い、食糧を現金で購入する必要がある上に、輸送にかかる燃料費高騰により食料品の値段が4倍ほど値上がりしている影響です。AMDAピースクリニックを含む様々な団体が行う食糧支援に頼って生活している家庭もあります。」
毎年恒例の田植え
シャッターが閉まる店
AMDAピースクリニックでは、8月も食糧支援及び妊産婦健診を行う予定です。