経験の種まき – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

経験の種まき

AMDAでお仕事をしていると、色々な年齢層の方にお目にかかります。

一番小さなお客様は、小学生の男の子で、地元新聞社の「子ども記者」という立場で事務局にインタビューに訪れてくれたことがありました。また、毎週事務所でお手伝いくださるのは、リタイヤしたシニアの皆様。

世代を超えて、どの方々も好奇心と優しさに満ち溢れ、また志の高い方ばかりでいつも新しい発見や、考え方に触れ、パワーをいただいています。

そんな中でも、今日お伝えするのは大学生の皆さんのこと。

つい先日、8月の後半に岡山経済同友会主催の東北へのボランティアバスで、大学生約40人を見送りました。

震災から5年がたち、東北から遠く離れた岡山で震災や復興のニュースを聞くのは年に何度か。
そんな岡山から、
大学生の貴重な夏休み、5日間と、貴重なお小遣いから参加費用1万円を費やして
「東北に行きたい」という思いを持った学生さん。
参加した約40人のうち、東北を訪れたことがあった学生さんはわずか5人程度。

「発災当時は中学生で、当時は何もできなかったけど、いつか被災地の人のために…と思って、ようやくそれが実現できます!」
「このボランティアに何度か応募して、ずっと行きたくて、今年ようやく当選しました!」
「震災から5年たつけど、今の自分でも何か役に立てるなら、参加したいと思いました!」

中には、高校時代にAMDAを通じて東北へボランティアに訪れた学生も何人かいました。

「高校生の時に訪れた大槌町を、ずっと思っていました。だからまた再訪できるチャンスがあって本当にうれしい!」
「いつもF-1大会のお手伝いで東北を訪れているので、違った角度から東北を見るチャンスがあって嬉しい!」

どの学生さんからも
ずっとこの、東北を訪れるチャンスを待ち望んでいて
被災地を訪れる不安以上に、東北の人のために、力になれるという喜びで
目をキラキラさせていました。


▲東北(岩手県大槌町)での活動最終日。疲れを見せない元気な笑顔で記念撮影

AMDAでは次世代を担う学生さんを対象とした
グローバル人財育成プログラムを国内外で実践しています。
今回の東北へのボランティアバスのコーディネートも、そのプロジェクトの一部です。


人財育成のプログラムは、学生さんたちにとっての「経験の種まき」。

百聞は一見にしかず。
自分の目で見て感じたことを、
特に若い学生さんの豊かな感性をもって経験することは
いわば一番、柔らかく、肥えた土壌の時期に種がまける貴重なタイミング!

その種がどう育つのか?
でも若いうちにたくさんの種を植えて、
その後の人生に広い選択肢や視野を持って、
いろんな花を咲かせてほしいなと思います。

AMDAに関わった学生さんが、学生時代に植えた「種」を上手に咲かせて
社会人となって羽ばたいていく様子。
そんな過程を近くで見られることは、私にとってとてもシアワセなこと。
何にも代えがたい大きなヨロコビです。

9月には、岡山県立大学の学生さんたちが、東北を訪れてくれます。
さて、どんな顔で帰ってきてくれるかな?
今からワクワクしています。

事務局長補佐(広報兼務) 谷 佳世