バングラデシュ担当 橋本 千明
ネパール人医師(左)が診察する様子
ロヒンギャ難民は、ミャンマーに暮らすイスラム系少数民族です。昨年2017年8月末以降、難民が隣国バングラデシュに大量流入したため、AMDAは2017年10月より1年間の予定でAMDAバングラデシュ支部と日本バングラデシュ友好病院を中心に緊急医療支援を行ってきました。主に、ロヒンギャ難民キャンプ最大のクトゥパロン難民キャンプに開設した診療所で診療、医薬品処方を行っています。また、AMDA多国籍医師団として海外からも医療者の派遣を実施。2018年10月までにのべ35,000人を診療しました。
人道危機発生から1年が経過し、緊急期の支援だけでなく難民の未来を見据えた長期的な支援に移行する時期となっています。そのため、2018年11月、現状把握と今後の活動の可能性の検討・調整のため日本とネパールより医師を各1人、AMDA本部職員1人を現地に派遣中です。またNPO法人TMATとも合同事業とすることが決定し、医師の派遣を予定しています。2017年8月25日以降新たにバングラデシュに流入したロヒンギャ難民は73万3千人、それ以前からの人数を合計すると、推定難民数は90万1千人となっています(2018年11月15日現在UNHCR(国際連合難民高等弁務官事務所)発表)。