こども大使が奮闘 AMDAスリランカ平和構築プログラム(2018/10発行ジャーナル秋号) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

こども大使が奮闘 AMDAスリランカ平和構築プログラム(2018/10発行ジャーナル秋号)

AMDAボランティアセンター事務局長  竹谷 和子

 


現地生徒と交流する日本チーム

スリランカにおいて1983年から26年間続いたシンハラ、タミル間の民族間の内戦中AMDAは医療和平として対立する2つの民族とムスリムの地域へ平等に医療と健康教育を行いました。内戦終了後医療和平の再開と並行して現地の若者によるスポーツや文化交流を中心とした平和構築プログラムが2011年から始まりました。2015年からAMDA中学高校生会も加わり活動を継続しています。今年はAMDA中学高校生会4名の他岡山県赤磐市中学生5名、広島県立福山誠之館高校生2名、合計11名が参加しました。今年はスリランカ北東部のポロンナルワで8月3日〜5日の3日間、開催しました。

特別ゲストとして岡山県赤磐市友實武則市長が2日目の午後から参加され、ポロンナルワでの活動の様子を視察されました。スリランカからはポロンナルワ、キリノッチ、ムトゥール(トリンコマリー)、マータレ―の各学校から24名ずつ参加し、関係者を合わせると合計125名の大きなプログラムになりました。

プログラム2日目の早朝に活動地のロイヤル セントラル カレッジポロンナルワのグラウンドへ、シリセーナスリランカ大統領がウォーキングの途中立ち寄られました。AMDAスリランカからの要請に応えてくださったのですが、サマラゲAMDAスリランカ支部長からのプログラムの説明や、短い時間でしたが会話に応じていただき、最後記念撮影をさせていただきました。


文化交流プログラムで発表する日本チーム

3日間のプログラムは毎年行っている宗教プログラム、スポーツプログラム、文化交流プログラム以外にも今年は、平和について取り組むプログラムに時間を割き、日本チームから平和についてのプレゼンの他、参加者全員それぞれに平和への思いを絵に描き、発表し合うなどの活動を行いました。3日間寝食を共にし、平和への思いや願いをみんなで共有し合うことができた今回のプログラムは充実していたと思います。

また今回、スリランカ政府機関で平和構築に関わる「国民和解局」を訪問し、福山誠之館高校の生徒より湯崎英彦広島県知事からの平和のメッセージをお渡ししました。

今回参加した生徒たちからの感想を紹介します。

・こちらが笑顔をもらった。
・平和への思いを感じた。
・スリランカの生活について知ることができた。
・笑顔の素晴らしさを再確認した。
・宗教に対する理解・平和について多様な考えが聞けて充実していた。
・すごく楽しかった。別れの時泣いていたのが印象的だった
・現地の生徒たちと明るく交流でき、日本で思いを共有したい。
・現地の生徒たちは宗教のこと平和のことを自分と同じように考えていて嬉しかった。
・英語を学ぶことは大事だがそれ以上に大切なのは伝えようとする気持ちだと思う。
・スリランカへ行くと素の自分になれる。言葉の壁を大きく感じた。皆にもっと伝えたい。
・2つの民族をつなぐことの難しさを感じた。でも昨年に比べ今年は1つステップが上がった。