救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

インド母子保健事業(2026/7発行ジャーナル夏号)

あるちゃな ジョシ、岩尾 智子

 AMDAは、2014年より、インド最貧州であるビハール州ブッダガヤにおいて、AMDAピースクリニック(APC)を拠点に母子保健事業を継続しています。この地域では、経済的困難に直面している家庭が多く、妊産婦に何らかの異常があっても設備が整った医療機関で適切な治療を受けることが難しい状況にあります。そこでAMDAは、「予防」と「問題の早期発見」に重点を置き、地元の産婦人科医による妊産婦健診をはじめ、超音波検査費用の支援や健康教育などの活動を展開しています。

■ 株式会社フェリシモの皆さんが現地を訪問
 2023年より当事業をご支援くださっている株式会社フェリシモの皆さんが3月にブッダガヤを訪問されました。同社の板谷智史さんよりメッセージをいただきました。

 「インドのAPCを訪問し、地域の根深い慣習を変えていく“正しい知識と信頼の力”を肌で感じました。かつては自宅での出産が当たり前で、お母さんや赤ちゃんの命が失われても“仕方のないこと”と諦められていた地域。しかし、現地の伝統を否定せず現代医療と調和させるスタッフの地道な努力により、今や母子死亡率はほぼゼロ、超音波検査率は100%という素晴らしい変化を遂げています。

 特に心に残ったのは、かつては医療に反対していたお姑さん世代が、自ら妊婦を連れてくるほど、口コミで信頼の輪が広がっていること。彼女たちに本当に必要だったのは、単なる物資ではなく、正しい情報に触れられる“安心できる居場所”だったのだと気付かされました。

 『日本は妊婦にやさしい国』と感謝を伝えてくれる彼女たちの笑顔に触れ、外からの支援が地域にしっかりと根付き、お母さんと赤ちゃんの命と未来を救っていることを実感しました。この場所を守る現地スタッフの熱量にも、深い感銘を受ける訪問となりました」

■ 当事業インド関係者が来日
 2026年3月末、当事業に関わりのあるアジット・シンさんがインドから来日し、岡山にあるAMDA本部を訪問しました。2週間の滞在中、日本の文化や習慣に触れるとともに、東日本大震災復興支援活動の視察や、AMDAと連携協定を締結している企業への訪問、AMDA中学高校生会定例会への参加などを通じて、AMDAの活動や理念に対する理解を深めました。今回の訪問で得られた経験や知見が、今後のインド母子保健事業のさらなる発展に活かされることが期待されます。