AMDA東日本国際奨学金
東日本のこれからの復興を担う世代の支援として「AMDA東日本国際奨学金」を2011年度から支給しています。これは将来医療従事者を目指す被災地の学生を対象に年間18万円(15,000円/月)を支給するもので、返済の必要はありません。東北にお住まいの高校2年生と看護学校2年生の方々からお便りが届きましたのでご紹介します。
宮城県高校2年生さんのお便り
私の将来の夢は看護師です。東日本大震災の日、私はまだ小学生で不安な気持ちと寒さから熱を出してしまいました。その時私を助けてくれたのが看護師さんでした。看護師さんには看病してもらうだけでなく不安を取り除いてもらい私にとって支えとなる存在でした。医師や看護師のみなさんが一生懸命患者さんと向き合い、必死に命をつなごうとしている姿を見て、憧れの気持ちと自分も看護師になりたいと思うようになりました。
私は、夏休み中に看護師の体験をしました。患者さんの不安な様子を間近で見て私はその不安を少しでも減らし、心を癒せるような看護師になりたいと思いました。私は、将来患者さんの心と身体のケアをできる看護師になりたいと思います。そのためにも学校生活の中で自分自身ができることをしっかりと行い、当たり前のことを当たり前にできる人になりたいです。
バングラディシュへのスタディツアー
2011年春に開催したバングラディシュプロジェクトへのスタディツアーに参加され、当時高校2年生でこの春から看護師になる大前さんからお便りが届きましたのでご紹介します。バングラディシュのスタディツアーでは同世代学生宅にホームステイし、また現地の子どもたちと交流し、多くのことを感じ学ばれたようです。
大前結香(おおまえゆいか)さんのお便り
私は高校2年(2011年)の春休みに、父の勧めでバングラディシュのスタディーツアーに参加しました。それまでは、何となく医療関係の仕事に就きたいと考えていましたが、バングラディシュの医療現場を訪問し、医療の重要性を学び、現地の子供たちと触れ合う中で、看護師への興味が高まりました。大学受験は看護学部を志望し、福井県立大学看護福祉学部看護学科に進学しました。この3月に大学を卒業し、看護師と保健師の国家試験に無事合格しました。4月からは、神戸医療産業都市に移転が決まっている兵庫県立こども病院に看護師として就職することとなりました。日々精進して、患者さんやその家族の方々の支えになるように頑張ります。そして、いつか開発途上国等でその経験を生かす仕事ができればと考えています。