AMDAは11月9日、「AMDA南海トラフ地震対応プラットフォーム 輸送と通信のシミュレーション」を実施しました。
今回は、連携協定を結んでいる2県(徳島県、高知県)と8市町(岡山県総社市、香川県丸亀市、徳島県美馬市、阿波市、美波町、高知県高知市、須崎市、黒潮町)27名(輸送20名、通信7名)とともに、近い将来その発災が予想されている「南海トラフ地震」において、AMDAが被災自治体と連携して円滑な医療救援活動を行うことを目的に、発災を想定した輸送と通信網を検証しました。
冬の早朝に四国沖の南海トラフを震源とするマグニチュード8.6の大地震が発生した後、徳島県、高知県に「大津波警報」が発令されたと想定してシムレーションがスタート。午前8時にAMDAは総社市危機管理室のスタッフとともに総社市消防本部に災害対策本部を設置したのに続き、瀬戸大橋が通行不能になったと仮定し、海路と空路を使って四国に渡るAチームの出発式が8時30分に総社市役所で行われ、笠岡を経由し丸亀市に向かいました。中継拠点となる丸亀市からは異なるルートで被災地に向かうB・C・D・Eの4チームが、ルートと所要時間の確認を行いました(詳細は下図)。
また同時に行われた通信のシミュレーションでは、被災各地に設置した災害対策本部や、高知県と徳島県とは衛星携帯電話や衛星通信ネットワークなどを使用し、電波状況や受信時刻情報などの確認も行いました。
今回のシミュレーションの実施で浮かび上がった課題や問題点は、2016年2月に開催を予定している「第3回南海トラフ地震対応プラットフォーム調整会議」で、各自治体や協力団体などと情報を共有し、今後の活動にいかしていくことにしています。