救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

ウクライナ人道支援活動:計画停電の中、子どものリハビリを続ける『セントミッシェル小児総合リハビリテーションセンター』からの報告 (2025年12月~2026年3月)

1日に15~20人の障がいのある子どもたちを受け入れ、6、7種類のリハビリプログラムを提供するセントミッシェル小児総合リハビリテーションセンターは、ハンガリーと国境を接するウクライナ西部トランスカルパチア地方にある現地協力医療機関です。AMDAは、同センターが子どもたちのリハビリを継続できるよう、燃料費など活動維持に必要な経費を支援しているほか、同センターを通じて地域で必要とされる支援も行っています。これまでの支援活動を通じて同施設と繋がりのある医師からの要請により、生活に困難を抱えるがん患者2人に対して医薬品を提供しました。

比較的安全とされる同地方においても人道危機の影響は深刻です。電力事情の逼迫により、長期的な計画停電が続いています。特に、この冬はマイナス20度近くまで冷え込む厳しい寒さに見舞われ、日によっては2時間ほどしか電気が使えない日もあります。毎朝、発電機に使用する燃料を購入するのが日課となるほど消費量が多く、燃料費の高騰も重なり、経済的負担が増しています。こうした中、同センターは温水プールでのリハビリを中止し、発電機を最大限に活用しながら活動を継続しています。

一方、施設を利用する子どもの母親とスタッフが集まり、キャンドル制作を行うイベントが開催されました。「日々の困難を一時的に忘れることができた。」「自分の経験を共有できた。」「(同じような境遇の人たちが)集まれる機会があってよかった。」といった肯定的な感想が参加者から寄せられました。また、同施設が運営する「子どもの家」ではクリスマスやカーニバルのイベントが開催され、里親と暮らす25人の子どもが参加しました。「子どもの家」には、様々な理由で親元を離れざるを得なかった子どもたちがウクライナ全土から集まっています。同施設は、子どもたちが過去に経験したトラウマから回復できるよう継続的に関わっており、こうしたイベントも実施しています。

人道危機が続くウクライナで「戦闘により身近な人が亡くなった」「先行きが見通せなくて不安」といった声が聞かれる中、セントミッシェル小児総合リハビリテーションセンターでは、今日も子どもたちがリハビリに励んでいます。