カンボジア マラリア予防プロジェクト
AMDAカンボジア支部では、2011年4月1日から2012年3月31日に、IEC事業とマラリア予防プロジェクトを実施しました。
カンボジアは人口の8割が農村部に集中しており、カンボジアにおいても毎年雨季になると何人もの人がマラリアで尊い命を落としています。命に関わる危険な感染症であるマラリア撲滅は、カンボジア政府の最優先事項の一つにもなっています。
IEC(Information, Education and Communication)事業では、マラリアに感染した場合の対処方法が書かれたTシャツ、性感染症に感染しないための基礎知識を記したチラシやパンフレットを作成しました。これらの資料はAMDAカンボジアで研修を受けたボランティアが中心となり、プノンペンの大学や高校に、また地元NGOや村の医療ボランティアを通じてコミュニティーに配布されました。
コミュニティーではその他、マラリア予防方法の認知度アップ、マラリアを発症させる危険行為の回避や監視強化などを積極的に行いました。コミュニティーに出向いて出張セッションを行い、今までに1万人近い人々に予防教育を行うことが出来ました。
支部内では2011年度第四半期にプロジェクトディレクターを常勤スタッフとして雇用した結果、現場での観察とモニタリング、スタッフのプロジェクトオリエンテーション、教育、技術サポート等がより強化され、プロジェクトの取り組みも迅速かつ有効に行えるようになり、データのクオリティも向上しました。
マラリアとは?
マラリア原虫を持つ蚊(ハマダラカ)に刺されることで感染するマラリア。主として森林地帯、タイ、ベトナムとの国境周辺部で一年を通じて発生する感染症であり、約90%が熱帯熱マラリアで、残り10%が三日熱マラリアである。熱帯熱マラリアは治療が遅れると命にかかわる怖い病気である。
参照:外務省 在外公館医務官情報