インド・ビハール州シュリプール村での手動ポンプ式井戸建設(2025/7発行ジャーナル夏号) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

インド・ビハール州シュリプール村での手動ポンプ式井戸建設(2025/7発行ジャーナル夏号)

インド事業担当 あるちゃな ジョシ

 インド・ビハール州のブッダガヤ近郊にあるシュリプール村は、“ ダリット ”と呼ばれるカースト制度の中で最も身分の低い人が多く住んでいる、貧困率が非常に高い村です。

 お年寄りや子どもを含む、約 67 世帯 650 人が住んでいるこの村では、停電が頻発し、電気が数日から 1 週間ほど止まることも珍しくありません。そのため、井戸水を吸い上げるための電動ポンプがあっても使い物にならず、これまで村人は、水不足に度々悩まされてきました。そこで、今年 3 月末に AMDA は、停電しても井戸水を汲むことができる手動ポンプ式の井戸を、村の近くにあるヒンドゥー教の小堂付近に建設しました。

 村人たちは、「水は生活の中で最も貴重なものです。飲み水としてももちろん大切ですが、それだけではなく、色々な場面で井戸水を活用しています。ありがとうございます」と満面の笑みで語り、大変喜んでいました。

 停電時は、大人から子どもまでもがバケツや桶に汲んだ水を頭の上に載せて家まで運びます。村の人たちからは、「生活がしやすくなった」と喜ばれ、「私たちは責任を持ってこの井戸を大切に活用し続けます」という力強い言葉が聞かれました。

 この度、(株)新通の故樋口会長の御令室、樋口美恵様より、(株)新通エスピーの青山様を通じて、「インドの恵まれない人に水を届けたい」という、ありがたいお申し出をいただきました。おかげさまで、AMDA の活動地において 3 つ目となる井戸を建設することができました。樋口様、青山様に心より感謝申し上げます。