AMDA・立正佼成会一食平和基金合同事業 スリランカ洪水・地滑り災害被災地支援2 – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

AMDA・立正佼成会一食平和基金合同事業 スリランカ洪水・地滑り災害被災地支援2

5月中旬にあった集中豪雨によりスリランカのほぼ全域で発生した深刻な水害と地滑りは、コロンボを含む主要都市においても甚大な被害をもたらしました。全国における被災人口は25万人にのぼり、100人以上の死者が出ています。

救援の第二段階として、アムダはスリランカ支部および同国保健省と協力して、コロンナワ村で無料診療を行いました。コロンナワはコロンボ郊外の低平地に位置しており、スリランカにおける主要な三つの人種(シンハラ系、タミル系、イスラム系)が共に暮らす地域です。同地域もまた5月の水害で浸水し、住民の家屋や家財道具が被害を受けました。現地にある仏教寺院のご住職によれば、被災時の生活状況は劣悪で、外部からの支援はほとんど入ってこなかったといいます。今回、立正佼成会一食平和基金との合同事業により、現地のニーズに合わせた迅速な支援が実現しました。

無料診療は2016年6月20日に行われました。アムダの菅波代表をはじめ、スリランカ支部長とそのスタッフ、地元の公衆衛生監視員3名、医師4名、コロンナワ村の保健局から薬剤師兼看護師2名からなるチームに加えて、会場となった地元の仏教寺院からボランティア数名が参加しました。

この日、診察に訪れたのは320名(子ども58名を含め)、受診者の内訳は女性が218名、男性が102名でした。患者の主な症状は、咳、かぜ、皮膚疾患、ぜんそく、寄生虫、尿路感染症、高血圧、関節炎、発熱、嘔吐、腰痛、上気道感染症、外傷などで、一部の子供達には下痢と胃腸感染症が見られました。
















災害発生から一ヵ月以上が経過した現在も、村内では未だに瓦礫が残っており、水が引いていない箇所も目につきました。現地における蚊の発生やデング熱の状況、ならびに地元の公衆衛生監視員の助言もあり、アムダは地元世帯に蚊帳の配布を行うことを決めました。菅波代表は蚊帳約70組をコロンナワ村の村人達に手渡し、また別途100組をウェランピティヤで被災した人々に配布しました。







このほか地元の学校や医療機関、コミュニティーの女性リーダー達に救急医療物資が入った救急箱を20個配布しました。その際、緊急時の対応を想定して、公衆衛生監視員が学校や女性リーダー達を対象に応急処置のトレーニングを行いました。











今回は物資調達の面で立正佼成会に多大なるご協力を賜りました。無料診療の会場となった仏教寺院のご住職は、今回の支援に対して謝意を表し、菅波代表もまた一同を代表して、寺院の方々、当局関係者に謝辞を述べました。