雨季の始まりである6月ごろからインド各地で水害が発生する中、8月中旬にはインド南西部も洪水被害に見舞われた。AMDAインド支部は、被害のあったインド南西部カルナタカ(Karnataka)州で緊急支援活動を行うことを決定し、8月13日には同州コダグ(Kodagu)地区でインド伝統医学アユルベーダ医師であるカマトAMDAインド支部長もカルナタカ州とニーズ調査に同行し、更に避難者に衛生教育を実施した。(詳細についてはこちら)
8月25日、AMDAチームはカルナタカ州ウッタラカンナダ(Uttar Kannad)地区カルワ(Karwar)郡ウルワレ(Uluvare)村にある学校で物資支援を実施。カマトAMDAインド支部長に加えて、カルナタカ州政府から1人、マニパール大学公衆衛生学部から5人がAMDAチームとして参加し、計52世帯に支援物資を配布した。
各世帯に配布した物資は、1世帯が約1か月食べられる量のお米20kgのほか、食器、衣類、バスタオル、ブランケット、ござとアユルベーダの薬セット。配布したアユルベーダの市販薬は、洪水により増加が予測される上気道感染症や消化器系疾患の症状に効果のある薬とサプリメントをセットにしたものである。
物資を受け取った方によると、食糧は政府から支援があるものの、洪水で使用できなくなった食器、衣類などの物資支援はAMDAが初めてとのこと。政府からの食糧も十分でなかったため、このような支援は助かる、と話した。
なお、今回の物資支援に関し、事前のニーズ調査及び支援実施に向けた調整については、地元ライオンズクラブからご協力をいただいた。ライオンズクラブの方は活動後、「AMDAは提案から実施までが迅速だった。予想以上の支援が被災者の生活を支えている。」と話した。
この日で支援活動は終了したが、AMDA及びインド支部は現地の様子を注視していく。