プロジェクトオフィサー・看護師 長谷 奈苗

2 月 13 日、AMDA チーム一行は、初期活動において支援を受けた日本医師会の紹介により、トルコ医師会を訪問。同医師会の会長と面会し、義援金とともに、日本医師会会長の松本吉郎氏から託された見舞状を手渡しました。翌 14日には被災地の医療活動を担うアダナ医師会を訪問し、被害状況について訊きました。その後、トルコ南部でニーズ調査を行い、19 日より甚大な被害を受けたアドゥヤマン県を中心に支援活動を開始しました。

イスラム圏のトルコでは、女性はヒジャブと呼ばれるスカーフで頭を覆う習慣があります。避難生活が続く中、女性たちのスカーフが汚れていたため、これらを新たに手配しました。このほか、子どもたちへは、現地で調達したお菓子を配布。加えて、日本の学生インターンがラッピングした折り紙や髪飾り等を手渡しました。
2 月 16 日、17 日には、ニーズ調査中に立ち寄った山間部のアクス村(Aksu)で、被災者の健康チェックを実施しました。その後、19 日より、アドゥヤマン県内で地元の医師たちが行っている巡回診療に同行。被害の大きかったオルクル村(Oluklu)およびアハメトチャ村(Ahmethoca) では、避難者の健康相談と怪我人の対応に当たりました。倒壊寸前の家に持病の薬を置いてきたという避難者には、現地医師より薬が処方されました。
支援活動に参加した AMDA の医師は、「災害時は普段よりも精神的ストレスが強く、持病が悪化しやすい環境にある。悪化する前に健康チェックを行い、不安を取り除くとともに適切なアドバイスを行うことが重要である」と語りました。
今後は、現地の団体と協力しながら、被災地で必要とされる支援を行っていく予定です。