インド・ブッダガヤ AMDA ピースクリニック母子保健事業
◇実施場所: ビハール州ブッダガヤ◇実施時期: 2009 年11 月〜継続中
◇派遣者(2022 年度): 菅波 茂 / 医師 / AMDA インターナ
ショナル代表、アルチャナ ジョシ / 調整員 / AMDA 職員
◇現地での参加者を含めた事業チーム構成:
AMDA ピースクリニック(以下APC)、AMDA 本部
◇受益者数(2022 年度): 延べ1,636 人(妊婦健診228 人、
家庭訪問約600 人、栄養指導808 人)
◇受益者の声:
「妊婦中に気を付けないといけないことを詳しく教えてくれるので、とても安心できる。」
◇事業内容:
2021 年度はインドでも新型コロナウイルス感染が拡大に伴いAMDA ピースクリニック(APC)がそれまで実施していた妊婦健診や妊産婦の家庭訪問、栄養指導は一時期、休止を余儀なくされた。しかし更なる失業者急増の状況を受け、APC を利用する妊産婦を対象に毎月1 〜 2 回の食糧支援を行った。
2022 年4 月から新型コロナウイルス感染拡大防止の規制も緩和され、APC はこれまで実施してきた食糧支援を終了し、地元の産婦人科による月2 回の妊婦健診、家庭訪問と栄養指導を再開した。医療スタッフが1 日1~5 世帯の妊産婦の家庭を訪れ、抱える問題を詳しく聞き取り、健康や精神的な問題についてアドバイスや個別指導を行っている。APC の産婦人科医は安心して出産するため、妊娠中に超音波検査を受けるよう勧めている。経済的に貧しいことや家族の理解を得られず検査を受けようとしない妊婦については、検査費の一部を負担することもAPC は行っている。
また、週に一回実施している栄養指導では、妊産婦に栄養価の高い珍しい果物を提供したり、料理を配ったりしている。この指導を受けた妊婦は、「家で手軽に食べられる栄養食材を教えていただいた。体にいいものをたくさん食べて、元気な赤ちゃんを産みたい。」と話した。
カンボジア・青少年のリプロダクティブヘルス/ライツに関するワークショップ
◇開催場所: プノンペン市◇開催日: 2022 年12 月5 日、10 日
◇現地での参加者を含めた事業チーム構成:
AMDA カンボジア支部、チェンラ大学、株式会社山一観光
◇参加者数: 135 人(2 日間合計)
◇事業内容:
2022 年12 月5 日および10 日、AMDA カンボジア支部は青少年のリプロダクティブヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)に関するワークショップを現地チェンラ大学と共同で行った。第1 回目のワークショップでは、子宮頸がんをテーマとして扱い、病院や大学等から専門家や学者を多く招き、この病気がもたらす社会的影響について話を聞いた。第2 回目のワークショップでは、『生殖に関する健康と権利、そして未来』と題した講義を行い、若者が享受すべきリプロダクティブライツ、とりわけ地方の女性たちを取り巻く生殖に関する権利について、有識者が現状を説明した。
また、これまでHIV やエイズ予防に関する啓蒙活動を一貫して行ってきたAMDA カンボジア支部は、パンフレットや冊子を、学生ボランティアを通じて地方の若い世代に配布している。尚、チェンラ大学との連携は近年多岐に渡り、これまでコロナ禍に対応するためのワークショップを実施したほか、AMDA カンボジア支部から感染予防用のマスクや消毒液なども寄付している。