AMDA 中学高校生会
概要◇実施場所: 岡山県岡山市など
◇実施期間: 1995 年〜継続中
◇事業内容:
AMDA 中学高校生会(以下、中高生会)は2022 年度、33 人のメンバーで活動した。新型コロナウイルス感染対策のため、2020 年と2021 年はオンラインで定例会を実施していたが、今年度は対面にて実施。活動計画や具体的な内容に関する話し合い、活動後の振り返りなどを行った。
1. AMDA 中学高校生会と黒潮町中学生・高校生の交流事業
◇実施場所: 高知県幡多郡黒潮町◇実施日: 2022 年9 月3 日〜 4 日
◇参加者: 中高生会11 人、黒潮町立佐賀中学校、黒潮町立大方中学校、高知県立大方高校合計16 人、他、常原 琢磨(AMDA 中学高校生会チーフコーディネーター)、AMDA 職員4 人、JICA 研修員(ペルー人)1 人
◇参加者の声:
「交流会で学んだこと、教わったことを岡山県、特に自分の地域・家庭でどう取り入れていくのか。そして、AMDA 中学高校生会で何ができるのか。次世代に防災文化を繋げていくために、これらの課題に対する答えを考え続けたいと思う。」
「日本一の津波避難タワーに登って、浸水する高さを体験したことで、津波に対する危機感が増した。岡山は黒潮町ほど津波に対する危機感が無いと思っていたが、黒潮町の活動を知って、いつ、どこで津波が来るかわからないため、対策をきちんとしていかなければならないと思った。」
「岡山県の防災は何も進化していないうえに災害に対する意識が著しく低いと感じた。黒潮町の学生は下校時に避難訓練をしたり防災バッグを学校に持ってきて見せあったりしていた。しかし、岡山では一切見た事がない光景のように思える。私は、この交流会で岡山県民の災害に対する意識はまだまだ改善できると学んだ。岡山の防災能力を向上させるために私たち学生の目線でできることをもっと考えていきたいと思った。」
◇事業内容:
2017 年より毎年実施している中高生会の生徒が防災をテーマに地元の生徒とそれぞれの取り組んでいる防災活動について交流を行っている。今年度6 回目となる黒潮町の中学生高校生との災害・防災についての交流会を2022 年9月3 日に実施した。黒潮町の中学生高校生との交流は、新型コロナウイルス感染対策のため2020 年と2021 年はオンラインで実施していたが、今回は3 年ぶりに対面での交流会を高知県幡多青少年の家の会場で行った。
黒潮町の松本町長のご挨拶いただき開始した交流会では、黒潮町職員の方から町の防災の取り組みについて説明、中高生会のメンバーからは国内外の災害対応について発表、黒潮町立佐賀中学校、黒潮町立大方中学校、高知県立大方高等学校からは各学校で生徒が取り組んでいる防災活動についての発表、最後にはペルーからの研修員より自国についての発表があった。
交流会の後に中高生会やペルーの研修生は災害時にも役立つ防災食(アルミ缶炊飯とカレー)の作り方を高知県幡多青少年の家の職員より学んだ。
2 日目は黒潮町職員の指導を受けながら「逃げトレ」アプリを利用して津波タワーまでの避難訓練を実施した。その後、黒潮町職員より津波タワーの説明を受け、黒潮町の住民の方々は常日頃から防災訓練に取り込んでおり、また災害はいつどこで起きるか分からないため、平時からの災害対策の重要性を改めて実感した。
2.ウクライナ人道支援関連への協力
◇実施場所: 岡山県内◇参加者: 写真展準備・運営8 人、法被寄せ書き6 人
◇事業内容:
AMDA は3 月7 日よりウクライナ人道支援を行っており、中高生会はこの支援に協力し写真展の準備・運営や法被に寄せ書きを書いた。
AMDA は7月にハンガリーにてウクライナとハンガリーの交流として現地協力団体が開催する料理イベントに協力することになった。現地協力団体より、日本らしい服を着たいと要望があり白色の法被を準備し、日本の方々にメッセージを綴ってもらうことに決めた。そこに中高生会も参加し、法被にメッセージを綴った。その法被をAMDA 調整員が日本からハンガリーに持っていき、イベントで着用した。ウクライナやハンガリーの方々は「私も着たい。」と喜んで着用していた。
またAMDA は8 月19 日から21 日に「写真で語るウクライナ避難者支援」と題し、岡山県生涯学習センターにて写真展を開催した。中高生会は、写真展に使用した写真のエピソードカード作成や、会場の設営や運営の協力を行った。手書きのエピソードカードは、来場者の方から「ぬくもりを感じられる。」と好評であった。また、運営のお手伝いとして、ウクライナの子どもが絵を描いている白い布に日本の子どもたちが絵を描くというイベントをした際に補助要員として協力した。中高生にもできることがあると実感する場となった。