理事長退任のごあいさつ(2024/1発行ジャーナル冬号) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

理事長退任のごあいさつ(2024/1発行ジャーナル冬号)

特定非営利活動法人AMDA前理事長 菅波 茂 

 明けましておめでとうございます。皆様方におかれましては、清々しい気持ちで新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。AMDAの新たな門出に先立ち、この度、AMDA理事会にて理事長の職を辞することになりました。この場をお借りして皆様方にご報告申し上げます。

 

 1984年にAMDAを設立して今年で40周年を迎えました。私個人としては喜寿(77歳)を迎え、二重の意味においてAMDA理事長交代の時期かなと思いました。

 

 幸いにも、後任の理事長として新進気鋭の佐藤拓史医師が引き受けてくれることになりました。彼はAMDAの特徴である国内外の数々の災害医療支援の現場経験に加えて、高度な内視鏡治療と救命救急の技術をモンゴルの国立医科大学教育病院に、内視鏡検査技術をネパール支部のダマック病院に紹介し、次世代の教育に大きな実績を残しています。

 

1984年、第1回AMDA国際会議(AMDA設立)

 佐藤拓史新理事長の世界的視野と医学的実績を背景にAMDAが世界に貢献できる新機軸を展開してくれると期待しています。 世界は2020年から始まった新型コロナウイルスパンデミック対策としての世界各国において実施された都市のロックダウンによる経済的ダメージに加え、ロシア・ウクライナ戦争やイスラエル・ハマス戦争により、更なる経済的ダウンをきたしています。これに異常気象による農作物の不作が食糧危機の様相を呈し始めています。また、より根本的な問題として、世界的な不景気とインフレーションが重なったスタグフレーションの暗雲が世界中に立ち込めています。世界史を紐解けば、スタグフレーションの結果として、各国で革命が起きています。

 

 来る世界的大動乱に、AMDAとして佐藤拓史新理事長が中心となって結束を固め、適切な対応がとられることを願っています。

 

 なお、理事長の交代に伴い、副理事長は菅波知子に代わって難波妙が就任いたしましたので、合わせてご報告申し上げます。

 

 末筆では御座いますが、皆様方のこれまでのご恩情とご支援に心より御礼申し上げるとともに、今後とも旧倍のご指導ご鞭撻を賜りますよう何卒宜しくお願いいたします。

1995年、岡山空港から支援物資を
チャーター機でサハリンへ

1999年、アフガニスタンのタリバン政府を
招聘してワクチン停戦に合意

2010年、パキスタン洪水被災者支援

2015年、ネパール地震被災現場