東日本大震災復興支援活動
◆健康及び生活・自立支援
1 AMDA 大槌健康サポートセンター事業
◇実施場所: 岩手県上閉伊郡大槌町◇実施期間: 2011 年3 月12 日〜継続中
◇従事者: 佐々木賀奈子/AMDA 大槌健康サポートセンター長、教室事業講師2 人
◇受益者数(2021 年度): 延べ人数教室事業 139 人、鍼灸 727 人
◇事業内容:
大槌地域の人たちを対象としたさをり織り教室、木工教室は、コロナの状況をみて開催している。佐々木賀奈子さんは鍼灸師として、大槌地域の人々の鍼治療や食事アドバイスで健康の増進を図っている。東日本大震災以降、数多くの継続したご支援をいただいているおかやまコープ組合員様と1 月3 月に計3 回オンライン交流会を実施した。AMDA 大槌健康サポートセンター長の佐々木さんから大槌の現状や復興についてお話があり、さをり織りのティッシュケースづくりで各自オリジナルの手作りのぬくもりのある作品が完成した。
最後に組合員から大槌への質疑応答を通じて岡山と大槌町のつながりや絆が感じられた交流会となった。
◆生活・自立支援
1復興グルメF-1 大会
◇実施場所: 宮城県気仙沼市 南町紫神社前商店街◇実施時期: 通年
◇現地での参加者を含めた事業チーム構成:
復興グルメF-1 大会運営事務局実行委員長 坂本正人、菅原尚美
◇受益者の声:
「毎日の食費が大変なところ、月に1 度食品配布をしていただき、助かっている。」
◇事業内容
「復興グルメF-1 大会」は、2020 年以降新型コロナウイルス感染症まん延防止のため、休止中。復興グルメF-1 大会運営事務局のある気仙沼では、コロナ対策の上で定期的にイベントを開催している。3 月は震災後11 年目を迎える「3.11メモリアル」を行った。亡くなった方への追悼と復興の祈りと風化防止の願いをこめ被災商店街で鎮魂の黙とうをした。震災の教訓から備蓄の大切さを皆さまに伝えるよう備蓄食料を参列者に配布した。地域の方々には1 年半前からコロナ支援食品配布を継続的におこなっている。3 月は、コロナ支援食品を求めて、今までにないほどの多くの人たちが訪れ、コロナ禍の厳しさを感じた。
2仙台市震災ホームレス支援
◇実施場所; 宮城県仙台市◇実施時期: 2013 年〜活動中
◇現地での参加者を含めた事業チーム構成: NPO 法人仙台夜まわりグループ
◇受益者数: 1,122 人
◇事業内容:
仙台市内4カ所の活動場所で月12 回路上生活者及び生活困窮者を対象に活動している。定期的な衛生改善事業としてシャワーと軽食を提供している。食事は、弁当、持ち帰りパック、おにぎりなどいろいろな方法で提供し、グンゼの肌着など支援品を随時配布している。約80 人の方々の自立支援、生活支援を行っており、役所や公営住宅入居への手続きをお手伝いしたり、収入を得るための就労支援、スキルアップ支援により自分の道を切り開いていけるようサポートしている。
ホンジュラス・ハリケーン被災者復興支援活動
◇実施場所: (小学校屋根改修)エル・パライソ県テウパセンティ市サラディーノ地区(農業技術指導)エル・パライソ県テクシグア市アグア・カリエンテ村◇実施期間: 2020 年11 月17 日〜 2021 年8 月末
◇現地での参加者を含めた事業チーム構成:
AMDA ホンジュラス支部、テウパセンティ市サラディーノ地区保健委員会及び保健所、現地協力団体エル・パライソ県グイノペ市民環境保護団体
◇受益者数:(小学校屋根改修)生徒37 人、先生1 人(農業技術支援)65 世帯及び1 小学校
◇受益者の声:
(農業技術指導を受けられた方より)
「皆様に支援と知識を届けてくれたことを感謝いたします。これまでは焼き畑農業をし、化学肥料も使っていましたが、それが土壌を殺してしまっていることを知りませんでした。でも、今回、自然や生態系を生かして行う農業研修を受けてからは、化学肥料を使っておらず、収穫した作物も健康的なものとなりました。自分の家族で食べた後は友人に分けて、さらに余った作物は、売って収入にもなりました。この台風や新型コロナウイルスで危機的な状況の中、自分の家で食べ物が収穫できるということは、家族みんなにとって大きな喜びであり、幸せなことだと感じています。」
◇事業内容:
2020 年11 月、ハリケーン「エタ」と「イオタ」が相次いでホンジュラスを直撃。死者数99 人、466 万人以上が被災した(2020 年12 月3 日ホンジュラス政府発表)。駐日ホンジュラス共和国特命全権大使アレハンドロ・パルマ・セルナ閣下からの支援要請を受け、AMDA は特定非営利活動法人AMDA 社会開発機構(以下、AMDA-MINDS)と合同で11 月から12 月にかけ、被災した世帯に対し緊急物資支援を行った。その後も現地協力団体らと協議を重ね、AMDA-MINDS と合同で、エル・パライソ県にて以下の復興支援を実施した。
1小学校屋根の改修(2021 年3 月〜 6 月)
テウパセンティ市サラディーノ地区にある小学校は、ハリケーンの激しい雨で屋根が損壊、教室が水浸しになった。復興支援として改修を決定し、AMDA-MINDS 現地チームは同地区保健委員会と保健所、大工らとの打ち合わせや準備を進め、3 月下旬に改修工事を開始。そして6 月8 日、無事に完了した。当時、新型コロナウイルス対策のため、この小学校の児童は週1 回登校し、1 週間分の宿題の添削を受けている。小学校の教員は、工事終了後、「天井の改修工事をして下さり本当に感謝しています。改修工事をしてくれたおかげで、40 人の児童が良い環境で学習することができます。」と語った。
2農業技術指導(2021 年2 月〜 8 月)
ハリケーンにより収穫間近であった主要作物がほぼ全滅してしまったこの村では、木を伐採しない、化学肥料ではなく有機肥料を用いるなど、自然の力を生かした「災害に強い菜園づくり」を目指した農業技術指導を開始。65 世帯は熱心に取り組み、この指導が終了する頃には、カボチャやニンジン、赤かぶ、豆、バナナやイモ類など、多種多様な作物が栽培、収穫されるようになった。また、菜園づくりを開始した同村内の小学校では、この菜園で育ち収穫したキュウリや赤かぶを調理師、児童に提供することができるようになった。この菜園づくりのためホースもAMDA-MINDS 現地チームより受け取った学校の教員は、「ホースの寄贈により、これまでのように子どもたちが危ない思いをして川に水を汲みに行く必要もなくなったこと、そして子どもたちに栄養のある食べ物を提供できるようになったことで保護者も大変感謝をしている」と話した。
指導終了後も、現地協力団体が月1 回程度、農家を訪問する予定。
AMDA ハイチ・歯科検診
◇実施場所: フォンデネグレ 救世軍病院◇実施日: 2022 年2 月12 日
◇実施者: AMDA ハイチ支部 3 〜 4 人
◇受益者数: 56 人
◇実施内容:
2022 年2 月12 日、AMDA ハイチ支部が毎年恒例の歯科検診を同国フォンデネグレにある救世軍病院にて実施した。56 人の市民が参加し、口腔内の洗浄、抜歯、歯茎の病気などの治療を行った。受診者は大変満足したようだ。
◇参加者の声:
「生まれて初めて歯科検診を受診したがとても良かったので来年もまた来たい。」
「フォンデネグレには歯医者が無いためもっと頻繁にAMDA ハイチ支部に来てほしい。」