ウクライナ避難者緊急支援活動(2022/04発行ジャーナル春号) – AMDA(アムダ)
救える命があればどこまでも
特定非営利活動法人アムダ
国連経済社会理事会総合協議資格NGO

ウクライナ避難者緊急支援活動(2022/04発行ジャーナル春号)

GPSP支援局総務担当 ブルックス雅美
 
AMDAは、2月末に発生したウクライナにおける人道危機により、戦火を逃れたウクライナ人避難民を対象にハンガリーで緊急支援活動を実施しています。周辺国に避難した人の数は4月18日の時点で約498万人とされており、ハンガリーに逃れた避難民の数は47万人に上ります。

こうした状況の中、AMDAでは、3月7日よりオランダ在住の日本人医師1名をハンガリーへと派遣し、現地国立センメルワイス大学に通う日本人医学生1名の協力を得て、ニーズ調査を開始しました。その後、3月9日に徳島県を拠点とする特定非営利活動法人TICOと合同医療チームを結成し、医師1名、看護師1名、調整員2名を日本から派遣しました。

 
ハンガリー入りした一行は、現地協力者からの紹介を受け、ウクライナとの国境に近いベレグスラーニー村(Beregsurany)などで活動を開始。地元の医療従事者とともに避難民を対象とした医療支援を行いました。その後も順次医療者を現地へと送り、4月18日までの累計派遣者数は医師5名、看護師2名、調整員2名の計9名を数えます。

同時に、現地協力団体『カルパッチヤハウス』(KarpataljaHaz)を通じて、ウクライナの病院や施設に医薬品や生鮮食品等を含む物資を贈りました。この際、同団体がウクライナへの物資輸送にレンタカーを使用していたことから、合同チームは事態の長期化に鑑み、乗用車1台を寄贈しました。このほか、ウクライナ人医師が祖国に戻って診察を行うことを想定し、日本から持参したポータブルエコー(携帯用の超音波診断装置)を寄贈しています。

 

現地協力団体に物資輸送用の車両を寄付

4月18日現在、医師1名と看護師1名が現地の日本人学生3名とともに活動を継続しており、流動的なニーズに対応した長期的支援の調整ならびに医療支援などを行っています。