GPSP支援局総務担当 ブルックス 雅美
緊急医療支援活動の様子
10月8日未明にフィリピンの東で発生した台風18号は勢力を強めながら北西に進み、12日午前0時(現地時間11日午後11時)、ルソン島の北に位置するフガ島に上陸。台風はその後海上に抜けたものの、各地で洪水や土砂災害などが発生し、死者43人、負傷者5人、行方不明者16人、被災した世帯は約30万世帯に上りました。(フィリピン政府発表)
この被害状況を受け、AMDAフィリピン支部は、”ALL-IN-ONE BAYANIHAN”(みんな一つになって助け合おう)と題し、当時5,000世帯が避難生活を余儀なくされていたラ・ウニオン州ルナ町にて被災者に対する医療・物資支援を決定。10月17日、副支部長含む7人のメンバーは、活動地となる同町サントドミンゴ・ノルテ地区にて、フィリピン陸軍予備役やその他協力団体らと、1,213人を診察し、必要に応じて無償で薬を処方しました。更に、米や麺類、缶詰などの食糧を350世帯に配布しました。
おもちゃを受け取る子どもたち
それから約1か月後、被災された方々は家を再建し、親戚や地元政府の支援により少しずつ元の生活を取り戻しています。一方で、コロナ禍による都市封鎖などの影響を受け、生活の糧を失ったのみならず、今回の台風被害による二重被害に苦しむ人たちがいまだにいます。困っている人たちを元気づけたいという思いから、AMDAフィリピン支部は地元団体と協力し、11月12日、ラ・ウニオン州サンフアン町にて復興支援活動を実施。医師、看護師、医学生を含むボランティア39人にご協力をいただき、会場に集まった地域住民110世帯608人を対象に、無料診療や医薬品の無償提供、パンとビスケットの配布、子どもたちの学用品(ノート、鉛筆、鉛筆削り)やおもちゃの贈呈、炊き出しを行いました。またこれらに加えて、会場ではダンス大会が開催されました。